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ヴィラ九条山2015年度レジデントのフランス人デザイナー、フランソワ・アザンブールが参加した「空へ、海へ、彼方へ―旅するルイ・ヴィトン」展が6月19日(日)まで、東京・麹町の特設会場で開催中です。

 

©Thomas Raffoux

Photos : Thomas Raffoux

 

ヴィラ九条山2015年度レジデントのフランス人デザイナー、フランソワ・アザンブールが「空へ、海へ、彼方へ―旅するルイ・ヴィトン」展で、数種の昔のアイテムの新解釈を通して、フランスの高級ブランドとコラボレーションしました。

「ヴィラ九条山でのレジデンスから戻ったばかりだったのに加えて、この展覧会が東京を皮切りに巡回することから、フランスと日本の匠の技をクロスさせるのはもちろん、デジタルツールと職人仕事の関係にも間接的に触れてみたいと思いました。

日本滞在中に知り合った漆芸作家の若宮隆志さんが、漆の驚異的な質の高さで知られる輪島塗の製造工程を見せてくれました。とても驚いたことに、先端工業が地場の手工業を支えていることに気づかされました。NC制御工作機械を使って木材をさまざまな形や器に加工することで、地元の名産である漆塗りの作業に専念できるようにしていたのです。

パリのグラン・パレの会場で本展を初めて見学した後、フランスの伝統的な被覆加工技術と軽量和紙のような日本の素材を組み合わせようと考えました。新たに解釈するアイテムを3Dスキャナーで取り込み、3Dプリンターで作品を制作して提案しました。その中から最終的に、中空ポリアミド繊維を施したオブジェを選びました。作品の繊細さ、恒久性、精度を得るために手作業で加工しました」

フランソワ・アザンブール
環境デザイナー、インテリアデザイナー、教員

 

 

 

 

 

 

ヴィラ九条山

Villa Kujoyama

京都のヴィラ九条山はアンスティチュ・フランセ日本の支部で、ベタンクール・シューラー財団とアンスティチュ・フランセのパリ本部の支援を得て運営されるアーティスト・イン・レジデンスです。毎年約15人のクリエーターが選定され、日本と関連のあるプロジェクトに取り組んでいます。

フランソワ・アザンブールは2015年7月から10月までヴィラ九条山に滞在しました。職人技と工業的技術を組み合わせながら、新しい木工表現を探求することが目的でした。京都の宮大工の工房で木材の削りくずの質と繊細さに驚き、日本での研究の出発点とすることに決めました。

詳しくはヴィラ九条山公式ホームページをご覧ください。

 

 

 

 

「Volez, Voguez, Voyagez – Louis Vuitton(空へ、海へ、彼方へ―旅するルイ・ヴィトン)」展

ルイ・ヴィトンは6月19日(日)まで、パリで好評を博した「空へ、海へ、彼方へ―旅するルイ・ヴィトン」展を都内の特設会場で開催しています。本展はオリヴィエ・サイヤールの監修の下で、創業者一族をはじめ、明日のルイ・ヴィトンを今日生み出している人などを通して、1854年から現代に至るルイ・ヴィトンの壮大な軌跡をたどります。

詳しくはルイ・ヴィトン公式ホームページをご覧ください。