『高原の情熱』 Lumière d’été
(1943年/フランス/109分/モノクロ/35mm/日本語字幕付)
監督:ジャン・グレミヨン 出演:マドレーヌ・ルノー、ピエール・ブラッスール、マドレーヌ・ロバンソン、ポール・ベルナール

ローヌ川上流の高原にただ一軒のホテル「守護天使」が立っている。この保養地ホテルを経営する女主人クリ・クリはかつてパリのオペラ座のバレリーナであったが、この地の近くの城に住むバトリス・ルヴェルディエと恋におち、彼のそばに居たいばかりにこの高原ホテルに引きこもった。このホテルにミシェル・ラガルドという若い女性が訪れる。彼女の恋人の画家ローラン、ダム工事に赴任した青年技師ジュリアンがそこに加わる。それぞれの過去、思いが交錯してゆく。ロワール地方のエーグルのダムの工事現場でのロケーション撮影がほとんどドキュメンタリーを思わせる迫力で、場所の持っている力と登場人物たちを突き動かす情熱が共鳴していく。「夜は青く染めて作れるわけではない。夜はひとつの運動だ。光についての解答のひとつで、そこでは私たちのふるまいは異なる。それは分裂、孤独の地点、甘美な状態、期待、私たちの心に差し込む平和の光線である。それは決して色ではないのだ。」(ジャン・グレミヨン)
「撮影は1942年夏にロワール地方のエーグルのダムの工事現場にて撮影が開始し、43年の1月にクランクアップ。製作時の様々な困難や検閲を乗り越え、公開時には観客たちにあまり理解されることがなく、商業的にも失敗となる。しかし評価する批評家たちも多く、1949年ビアリッツの「呪われた映画祭」で上映され、その後、多くの映画祭、シネクラブで紹介されるようになる。」(エミリー・コキ、シネマテーク・フランセーズ)

★「愛慾」上映終了後17:30より、「高原の情熱」について北小路隆志によるレクチャーあり

※2月16日分のチケット販売について
北小路隆志さんによるレクチャー参加をご希望の方は、当日劇場窓口で「トーク参加」と必ずお伝えください。
トークに参加される方は、上映作品のチケットとトーク参加用のチケットの両方が必要です。
映画の上映とトークは、それぞれ入れ替えをさせていただきます。
トークのみの参加はしていただけませんのでご了承ください。

 

ジャン・グレミヨン特集

ジャン・ルノワールやルネ・クレールら同時代の映画監督と比べてあまりその名前が知られることなく、「呪われた映画作家」とさえよばれてきたジャン・グレミヨンは、しかしフランス映画史上、最も偉大で、最も詩的な監督のひとりである。サイレントからトーキーへの移行期に映画を撮り始めたグレミヨン作品には、その両方の最良の形が見出せ、またドキュメンタリー、実験映画、劇映画の領域にまたがり「感情のレアリズム」と自ら定義する独自の「レアリズム」を生み出し、人間関係の意味、人間と自然(水、岩、波、土)の結びつきについて探求してきた。2011年のローザンヌ大学、2012 年ボローニャ復元映画祭、2013年6月に開催されたエジンバラ映画祭、東京フィルメックスでの特集、そして「カイエ・デュ・シネマ」での特集に引き続き、時を経てグレミヨンの世界の全貌が、今ようやく発見される。

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  • 2014/02/16
  • 19:00 - 21:00
  • 一般:1200円、学生800円、京都シネマ会員/クラブ・フランス会員500円、シニア1000円
  • 075-353-4723
  • 京都シネマ
    〒 〒600-8411
    京都市 下京区烏丸通四条下る西側 COCON烏丸3F

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