このイベント(文学コンサートならびにシナリオライティング・ワークショップ)は作家の一身上の都合でキャンセルになりました。

 

エマニュエル・カレール(ヴィラ九条山2016 招聘アーティスト)の小説La Classe de neige (邦題『冬の少年』)を、作家自身の声で聴くことができる稀な機会です。少年の心理と現実を交錯させる謎めいた風景、白く綿のような雪の感覚をはらんだ小説。作家自身がもっとも「日本的な」と形容する作品に、博多かおる(ピアノ)がショパン、ドビュッシー、シューマン、シューベルト、ヤナーチェク、ズラビシュヴィリなどの曲の抜粋を重ね合わせ、繊細な演奏で不思議な世界の奥へと誘います。

800px-Emmanuel_Carrère_21979年にパリ政治学院を卒業後、エマニュエル・カレールはインドネシアでフランス語を教えるとともに、1981年から1986年にかけてはジャーナリ ストとして「テレラマ」誌のために働きました。1983年には処女小説を発表し、1986年以降は作家活動に専念。映画の脚本家・監督としても活躍してい ます。1986年に発表された『La Moustache(邦題:口ひげを剃る男)』は自らが映画化し、2005年のカンヌ映画祭に出品されました。一方、1995年のフェミナ賞に輝き、クロード・ミレール監督により映画化された『La Classe de neige(邦題:冬の少年)』(映画の邦題は『ニコラ』)は1998年度カンヌ映画祭審査委員特別賞を受賞しています。それ以降の小説としては『L’Adversaire(邦題:嘘をついた男) 』(2000年)、『Un roman russe(仮題:あるロシア小説)』(2007年)、『D’autres vies que la mienne (仮題:私以外の人生)』(2009年)、2011年度ルノード賞受賞作品『Limonov(仮題:リモノフ)』や『Le Royaume(仮題:王国) 』(2014年)があり、どれもP.O.L社から刊行されています。

KaoruHakata6○博多かおるは、幼少期からピアノを弾き、ローマンヴィル音楽院のジェローム・グランジョンのクラスを一等で卒業。東京大学とパリ第7大学でフランス文学を学び、博士(文学)号を取得。以来、音楽と文学を結ぶ活動を行っている。

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  • 2016-06-24 - 2016-06-24
  • 18:00 - 20:00
  • 入場無料
  • 075-761-2105
  • アンスティチュ・フランセ関西ー京都
    〒 606-8301
    左京区吉田泉殿町8 京都市