日仏文化協力90周年を祝う最大の企画として、フランス大使館とアンスティチュ・フランセ日本とは628日から73日までの一週間、日本とフランスが共に対峙する中心的課題についての連続討論会を開催しました。

クリスチャン・マセ駐日大使による日仏文化サミットの開会スピーチ

地政学的変化:様々な国境におけるガバナンスと平和維持のための規則

 

6月28日に日仏会館で開催された第一日目は、午前と午後の前半を使い、国際社会において再び地政学上の重要な戦略的課題が顕在化している現状において、日仏両国がいかに有効な対応策を取るかについて議論を交わしました。

ガバナンスの問題がテーマとなった討論の前半では、日仏のパネリストから両国が国連安全保障理事会の拡大に賛成であるという公式な立場を確認し、現代のグローバルな課題解決のための正当性と有効性を備えたガバナンスの枠組み(国連、G20)について意見を交換しました。また、より強固な日仏協力の優先的課題の内容についても討議されました。

討論会の後半では、北東アジアと東シナ海における緊張が高まる中、国境における平和を維持するための方法とその道筋について、また日仏両国関係の基盤でもある民主主義の尊重と歴史認識の問題に配慮した談話を、日本が国際社会に向け発表することの重要性について話し合われました。パルカル・ボニファス、最上敏樹、加藤陽子、カロリーヌ・ポステル-ヴィネ、遠藤乾のご登壇をいただきました。

     

社会人口学的変化:人口高齢化対策のもたらすもの

 

鬼頭宏、エマニュエル・トッド、白波瀬佐和子、ジェローム・アルノ、清家篤を迎えた午後の後半の討論では、日本とフランスの人口高齢化への対策について議論されました。問題の中心的課題として、社会システムが経済的に持続可能であることの重要性が喚起された後、公共政策による解決の方法として、女性の労働市場への参入、移民問題、出生率につき討議されました。

人口高齢化対策のもたらす結果について、特に選挙の有権者における高齢者の割合が過剰であることが、民主主義へのリスクとなりうる点が話し合われました。パネリスト達からは、高齢化の進むフランスと日本社会において、全ての世代、とりわけ若年層への配慮を欠く政治が行われることへの懸念が表明されました。

     

新エネルギーへの移行:技術革新を超えて

 

六本木アカデミーヒルズで開催された6月29日の討論会はまず新エネルギーへの移行についてのセッションから始められました。司会は森秀行、そして登壇者にはルイ・シュヴァイツアー、小林光、ドニミク・ブール、佐和隆光、ドミニク・メダを迎えました。

フランスが2015年12月に第21回国連気候変動枠組条約締約国会議を主催することを背景に、経済の持続可能性が揺らぐ現状において、新エネルギーへの移行のための推進策について話し合いました。多様なエネルギーを考慮した公共政策の役割、イノベーションの奨励、グリーン成長モデルに向けた経済活動について、登壇者達は議論し、その重要性が喚起されましたが、同時にまた技術革新のみでは限界があり、エネルギー消費を大幅に節減する必要性のあることが、強調されました。

本討論会の内容は日経チャンネルの以下のサイトでご覧いただけます:

・番組紹介ページ http://channel.nikkei.co.jp/culture/140629nitifutu/9692/

・配信ページ(Ustream) http://www.ustream.tv/recorded/49314157

     

文化における移行:影響力外交のための協力の強化

 

午後部の前半では渡辺靖とミッシェル・フーシェが日仏の文化外交における原則について意見交換をしました。ソフトパワーの概念には限界があること、国家による影響力外交における文化協力の重要性が強調されました。とりわけ、両国の大学間交流を推進し、今後も日仏討論会を開催していくことの必要性が指摘されました。

続いて行われたセッションでは、南條史生が司会を務め、伊東豊雄、ティエリー・ラスパイユ、野田秀樹、ジャン・ポールサロメにより、日仏文化関係のさらなる発展のための方法について意見が交わされました。芸術分野の中でも、映画においては、公共政策によるさらなる普及促進の努力を望む意見のあった一方で、パネリスト達からは、より多くの両国間の協働プロジェクト(例えばビジュアル・アート)を立ち上げる必要性、様々な機関との共催、芸術家の交換交流、文化人同士の交流の一層の進展への期待が表明されました。

大規模な文化プロジェクトの実施にあたっては、一般の観客と一層協力すべきであること、公共政治を巻き込むこと(特に建築において)の必要性を強調する意見が出されました。そして日仏文化関係が今後新たな段階に進むために、従来のような生活様式や文化遺産への相互の愛着にのみ留まることなく、コンテンポラリー芸術の創造を精力的に進めることに注力すべきであるという点で、パネリスト達の意見が一致しました。

討論会の詳細については、日経チャンネルの下記のサイトよりご覧いただけます:

・番組紹介ページ http://channel.nikkei.co.jp/culture/140629nitifutu02/9701/ ・配信ページ(Ustream) http://www.ustream.tv/recorded/49322683

     

福岡と京都での討論会

 

2日間の集中した議論の後、地方においても討論会が開催されました。

福岡では、7月1日にエマニュエル・トッド、ドミニク・メダ、落合恵美子、麻生渡、青木麗子を登壇者に迎え、労働市場における女性の地位を向上するための方法について議論がなされました。中央アジアにおいて特徴的な父権性システムの歴史的背景について説明がなされた後、就職の際や契約の内容、仕事と私生活のバランス、官公庁や一般企業における重要な役職への登用における男女間の不平等について議論が交わされました。

翌日には京都の同志社大学にて、ドミニク・メダ、ドミニク・ブール、植田和弘、八木匡、和田喜彦をパネリストに迎え、国民の福祉、GDPに代替して社会、経済、環境の進歩を計測する新しい指標、環境保護と経済成長の古典的な二律背反を解決するような新たな経済成長モデルについて、意見が交わされました。

東京ではさらに、2つの討論会が開催されました。7月1日には国際文化会館において2020年における文化とスポーツ外交についてのパネル・ディスカッションが、また7月3日には六本木アカデミーヒルズにおいて高齢化社会についての会議が開催され、日仏討論週間が締め括られました。

この一週間に渡る討論会では、各会場毎に、120名から280名の聴衆の方の参加をいただきました。フランス大使館とアンスティチュ・フランセより今回の一連の企画にご支援をいただきました次の企業、機関、大学に心より感謝申し上げます:

東京での二日間の討論会

  • 公益財団法人日仏会館、日仏会館フランス事務所、森美術館、国際交流基金、
  • アンスティチュ・フランセパリ本部、朝日新聞社、ル・モンド紙

福岡での討論会

  • 九州EU研究センター

京都での討論会

  • 同志社大学

7月1日、3日の東京での討論会

  • 国際文化会館、富士通総研

日仏討論週間の全体を通してのご協賛

  • アクサ生命保険株式会社、サンゴバン株式会社、ヴェオリア・ウォーター・ジャパン株式会社、日本エア・リキード株式会社、全日本空輸株式会社
 

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