Une bouteille à la mer                                                                                                                                      文研出版

 

『瓶に入れた手紙』の翻訳出版を記念して、映画の上映と、パレスチナ情勢、そして世界の「今」を考えるトークショーが行われます。

 

長い間戦争をしている国に住む17歳の少女に何ができるでしょうか?
常にテロが起きる恐れがあるのに、どうやって希望を持ち続けることができるでしょうか?
自分たちを敵とみなして憎む人達を、どのように理解すればいいのでしょうか?

 

あらすじ 17歳の少女タルは、自分の家のすぐ近くで起きた自爆テロをきっかけに、パレスチナとイスラエルの間に、憎しみではなく希望を見出したいと考える。「パレスチナのだれか」に宛て、瓶に入れた手紙は、ガザ地区の一人の青年に届いた……

作者はパレスチナ・イスラエル紛争というテーマを、イスラエルで暮らす少女の視点と、彼女とパレスチナの少年との文通を通して、語っています。
この小説は15か国語で翻訳され、フランスや海外で多くの賞を受賞。文研出版により、2019年4月に初めて日本語に翻訳されました。

この上映作品は、小説を元に制作され、地中海文化映画フェスティバルで観客賞と審査員特別賞を受賞。上映の後、この本の翻訳者である伏見操氏と、パレスチナ・イスラエルはもとより、世界各地で取材を重ね、多くの記録を残してきたフォトジャーナリストの佐藤慧氏によるトークショーが行われます。ご来場の皆様との意見交換の場も設ける予定です。

この映画とトークショーは、あらゆる世代の方に、お楽しみいただけます。

トークショーの後、伏見操氏と佐藤慧氏によるサイン会が行われます。

上映 :14時~、  トークショー :16時~17時15分

 

伏見操 1970年埼玉県生まれ。フランス語・英語の子どもの本の翻訳家。日本とフランスを往復しながら暮らす。主な訳書に、『うんちっち』(あすなろ書房)、「ハムスターのビリー」シリーズ、『ゾウの家にやってきた赤アリ』(ともに文研出版)、『ファニー 13歳の指揮官』(岩波書店)、など。ヴァレリーの作品を訳すのは、『バイバイ、わたしの9さい!』(文研出版)に続き、二作目。「ヴァレリーの本には希望がある。現実からも不条理からも目をそらさず、ごまかしなく描くのに、読んだ後、明るい空を見つめているような、すがすがしい気持ちにさせられる」と語る。

 

 

佐藤慧 1982年岩手県生まれ。Dialogue for People(ダイアローグフォーピープル)所属フォトジャーナリスト、ライター。世界を変えるのはシステムではなく人間の精神的な成長であると信じ、紛争、貧困の問題、人間の思想とその可能性を追う。言葉と写真を駆使し、国家、人種、宗教を超えて、人と人との心の繋がりを探求する。アフリカや中東、東ティモールなどを取材。東日本大震災以降、継続的に被災地の取材も行っている。2011年世界ピースアートコンクール入賞。著書に『Fragments 魂のかけら 東日本大震災の記憶』(かもがわ出版)、他。東京都在住。

 

 

ヴァレリー・ゼナッティ ニースに生まれ、思春期をイスラエルで過ごす。誰もが一度の人生しか生きることは出来ないが、物語は幾つも紡ぐことができるという理由から、ジャーナリスト、ヘブライ語の教師を経て、ジュニア小説、一般向けの小説、シナリオ、翻訳といった執筆活動に専念する。2005年発表のジュニア小説『ガザの海に浮かぶ小瓶』(2019年、伏見操 の訳により『瓶に入れた手紙』   (文研出版)として出版)は、約20の文学賞を受賞、15カ国で翻訳され、演劇化、映画化されている。また、彼女はフランスで、アハロン・アッペルフェルドの翻訳家としても知られている。2014年には、最新作『ジャコブ、ジャコブ』(未邦訳)で、Livre Inter賞を受賞している。2016年、「秋の読書」のフェスティバルの一環で来日した。

 

06
09
  • 2019-06-09 - 2019-06-09
  • 14:00 - 17:15
  • 映画はフランス語、ヘブライ語、アラビア語+日本語字幕 ・ トークは日本語のみ
  • 一般1200円 学生800円 会員500円
  • 03-5206-2500 -メール
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