1959年/77分/DVD/モノクロ/日本語字幕付
監督:ジャン・コクトー
出演:ジャン・コクトー、エドアール・デルミ、ジャン=ピエール・レオ、マリア・カザレス、シャルル・アズナブール

詩人の死と再生。ピストルに驚いた、詩人ジャン・コクトーは別の時代に甦る。生と死、現在と未来、怪物たちと想像の世界、苦悩と幻想、これは詩人=映画作家の遺言であり、年代順であることを必要としない彼自身の伝記である。

「オルフェ」の終幕近い場面から始まる、コクトーの映画による遺書。
コクトーはまず、教授の息子(J=P・レオ)の所に忽然と現れる。時空をさまよい続ける詩人には教授の研究が必要なのだ。「父は死んだ-」との返事に、再び姿を消し、今度は子供をあやす母のもとへ出現すると、驚いて子を落とす母。次に詩人が現れたのは車椅子で死期の近い教授。またも進みすぎ。だが、老人が掌中から落とした小箱が彼を、教授の現役時代に運んだ。その小箱の弾丸を撃たれ、詩人の時間旅行は終わったが、その代わり生死の境を彷徨する、セジェスト(「オルフェ」でバイクにはねられ死ぬ詩人)との行脚が始まる。

「コクトーによると、詩人とはこれから起こることを覚えている者だそうだ。詩人の持つイメージ、言葉は、私たちが向かう場所から来て、私たちが来た場所に行く。『ホーリー・モーターズ』のカラックスはコクトーに賛同するだろう、そしてゴダール伯父さんも『JLG/自画像』で「私はすでに自分自身の喪に服していた。」と述べるために彼自身の子供の頃の唯一の写真を見せていた。」フィリップ・アズーリ

 

フィルム提供:タマサ・ディストリビューション

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  • 2013-01-20 - 2013-01-20
  • 13:00
  • 一般1200円/学生800円/会員500円
  • アンスティチュ・フランセ東京 (03-5206-2500)
  • アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
    〒 162-8415
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