1985年/85分/35mm/カラー/無字幕・作品解説配布

監督: ラウル・ルイス

出演:ミシェル・ロンスダール、オリンピア・カルリシ、ジャン・バディン、メルヴィル・プポー

美しいパリのアルマ橋。音もなく流れるセーヌ川。パリのアルマ橋の上で不眠症を患っているせむしのボクサーと大学教授の二人が出会う。大学教授は、のぞきの常習犯癖であり、その晩もセーヌ川のほとりの恋人たちを覗き見していた。数ヵ月後、その若い女性に再会した二人は、彼女を犯してしまう…。

 

「ルイスの映画では、なぞなぞが甘美な死体とそれほどかけ離れておらず、その死体がヴィオレット演じるオリンピア・カルリシの魅惑的な顔立ちをした正真正銘の死体であることがおのずと明らかになる。心地よくひとまわりし、隣り合わせになりながら化身が行われ、そこから生まれ出た怪物は、あまりにも神秘的であるためか、グロテスクであるためか、その素晴らしいポエジーによって、悲劇への誘惑を保留させる。『ホーリー・モーターズ』のトーンも同じなのではないだろうか?ドゥニ・ラヴァンによって出現するアバターたちの甘美な死体は解答のないなぞなぞを作り出すが、そこには胸を刺すようなメランコリーがある。 映画が宿り、姿を変えていく俳優たちによって演じられているふたつの背景を持つ世界のバロック的なモチーフは、様々な状況のコラージュの中で変化してゆく。シューレアリスム的逸脱。ルイスの映画と同様に、パリは眠っていても、決して休むことはない。」

シリル・ベガン

 

フィルム提供:ル・プティ・ビューロー

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  • 2013-02-02 - 2013-02-02
  • 12:30
  • 一般1200円/学生800円/会員500円
  • アンスティチュ・フランセ東京 (03-5206-2500)
  • アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
    〒 162-8415
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