Cléo de 5 à 7

1961年/90分/35ミリ/モノクロ/日本語字幕付
監督:アニエス・ヴァルダ
出演:コリンヌ・マルシャン、アントワーヌ・ブルセイエ、ドミニク・ダヴレー、ミシェル・ルグラン

 

病の不安におびえるシャンソン歌手クレオの5時から7時までを、ヌーヴェルヴァーグ特有の瑞々しい手法を用い、リアルタイムで描いたヴァルダ初期の傑作。カメラは初夏を迎えたパリの街をタクシーや車やバスにのって移動し、カフェやバス、公園の中の人々、木漏れ日をとらえながら、クレオの不安を見事に表現している。若き ゴダールやアンナ・カリーナが映画中映画のサイレント喜劇に出演している。音楽を担当しているミシェル・ルグランが自ら出演し、主演のコリンヌ・マルシャンとデュエットしているシーンも必見。

「撮影は1961年の3月に予定されていました。私は冬から春にかけて、この素晴らしいパリの歩道と、筆絵から印象派の絵へと移行する公園を捉えたかったのです。ああ!しかし、撮影期間を予算不足のために遅らせなければならなくなりました。私は、3月21日クランクインという「うまくいかなった約束」を嘆き、二日間泣きはらしました。そして春の初めに、マロニエがクリスマスの木々の様に花咲く姿を撮影出来ないことを悔やみました。しかしクランクインが夏の最初の日である、6月21日に決まった時、この作品の製作は勝利を手にしました。それは一年の中で最も長い日だったからです。」(アニエス・ヴァルダ)

 

フィルム提供:ザジフィルムズ

 

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  • 2013-04-11 - 2013-04-11
  • 16:30
  • 一般1200円/学生800円/会員500円
  • アンスティチュ・フランセ東京 (03-5206-2500)
  • アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
    〒 162-8415
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