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『ブルー・ジーンズ』
(1958年/フランス/22分/モノクロ/日本語字幕付/35mm)
監督:ジャック・ロジエ
出演:ルネ・フェロ、フランシス・ド・ペレッティ、エリザベットクラール、ヘンリー・コーディング

T シャツにジーンズ姿の二人組、ルネとダニィは、カンヌの海岸通りをヴェスパで流し、今日もナンパに励んでいる。南仏の海岸に降り注ぐ真夏の太陽、砂浜で戯 れる水着姿の女の子、そこに流れるポップ・ミュージックといったロジエ作品のトレードマークが、初めて明確な姿を現した作品。1958年トゥール短編映画 祭に出品されたこの映画は、一躍ロジエの名を高からしめた。

 

 

バルドー/ゴダール
(1963年/フランス/8分/モノクロ/日本語字幕付/35mm)
監督:ジャック・ロジエ
出演:ブリジット・バルドー、ジャン=リュック・ゴダール、フリッツ・ラング、ジャック・パランス、ミシェル・ピコリ

1963年5月、イタリアで、ジャン=リュック・ゴダールはブリジット・バルドー主演で『軽蔑』を撮影していた。この撮影に同行したゴダールの弟分的存在だったロジエ監督が現場を密着取材して生み出した、『パパラッツィ』と2部作をなす短編メイキング。「彼はヌーヴェル・ヴァーグの旗手だったし、私は古典的作品のスターだった。とんでもない取り合わせだった」と、後年この時のことをバルドーは回想しているが、本作は、お互いにためらいがちに現場で対峙した2人が、映画撮影の合間にふと垣間見せる意外な表情や姿をおさめている。


 

『パパラッツィ』
(1963年/フランス/18分/モノクロ/日本語字幕付/35mm)
監督:ジャック・ロジエ
出演キャスト:ブリジット・バルドー、ジャン=リュック・ゴダール、フリッツ・ラング、ジャック・パランス、ミシェル・ピコリ

『軽蔑』の撮影現場カプリ。その撮影の外側で起きていたブリジッド・バルドーと彼女を狙う3人のパパラッツィとの攻防戦を追ったドキュメンタリー。その語りはロマネスク的、SF映画的でさえあり、写真という武器を携えた「見えない敵」が餌食であるバルドーを狙っているようにも見える。


 

『ニースについて』
(1930年/フランス/31分/モノクロ/サイレント/35mm)
監督:ジャン・ヴィゴ

29歳で夭折した天才映画作家、ジャン・ヴィゴによる処女作で、1929年から30年にかけての冬に撮影された。24歳のヴィゴは、一つ年下のカメラマン、ボリス・カフマンと出会い、「儚く、死が待ち構えているような快楽の街」を非神話化すべく、ふたりでニースに向かう。ドキュメンタリー的な映像と、シューレアリスムの手法に近いフィクション形式の映像を織り交ぜ、南仏のリゾート地でバカンスを楽しむ富裕階級の人々と、その裏で貧困生活を送る人々との対比をシニカルにスケッチしてみせる。ヴィゴのアナーキスムと辛辣なユーモアがすでに爆発している。

 

フィルム提供:アウラ、アンスティチュ・フランセ パリ本部

 

 


 

09
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  • 2013-09-15 - 2013-09-15
  • 11:30
  • 開場 : 20分前
  • 一般1200円/学生800円/会員500円
  • アンスティチュ・フランセ東京(03-5206-2500)
  • アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
    〒 162-8415
    15 新宿区市谷船河原町 東京都

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