【講演】
男と女:ポスト・エグゾティズムの現実と幻想の中で (仮)
+ 対談 : 最新作 『 Terminus radieux 』 をめぐって

 

Antoine Volodine©DR

アントワーヌ・ヴォロディーヌは、ロシア文学の教鞭を執ったのち、作家の道に専心する一方、ロシア文学の翻訳を刊行してきました。幻想的、政治的要素と、破局的なユーモアが作品世界を織り成す、異色の文学≪ポスト・エグゾティズム≫を提唱し、1985年より作品を発表しています。ヴォロディーヌ自身、≪ポスト・エグゾティズム≫を「いわばフランス語で書かれた外国文学である」と定義しています。アントワーヌ・ヴォロディーヌの名義以外にも、Lutz Bassmann (リュッツ・バスマン)、Manuela Draeger (マニュエラ・ドラジェ)、Elli Kronauer (エリ・クロノエル)など、複数のペンネームで作家活動を行っており、青少年文学も含め、これまでに合わせて20作以上の小説を刊行しています。これらのペンネームは、空想上の人物の名とはいえ、≪ポスト・エグゾティズム≫というコミュニティーで繋がった作家として、それぞれ独立的に活動を行い、出版されています。そしてアントワーヌ・ヴォロディーヌは、彼らすべてを代表する「声」なのです…。

 

1999年に発表された『Des Anges mineurs 』(邦訳 『無力な天使たち』 門間広明・山本純 訳、2012年、国書刊行会)は、翌年2000年にLivre Inter賞を受賞。2014年8月にSeuil社から出版された期待の新作 『Terminus radieux 』 は、メディシス賞を受賞しました。ラジオ局「France Culture」の番組にも携わり、ラジオ朗読作品の執筆を行うなど、幅広いメディアで活動を続けています。

2015年1月上旬には水声社より『骨の山』(濱野耕一郎 訳)が刊行予定。

 

アンスティチュ・フランセ東京では、今回、東京大学の招聘により来日するアントワーヌ・ヴォロディーヌを迎え、現実と幻想が交錯する≪ポスト・エグゾティズム≫文学における男と女をテーマに、講演会を行います。また、講演に引き続く「対談」では、東京大学准教授のフランソワ・ビゼと共に、最新作 『Terminus radieux 』 について語ります。

 

フランソワ・ビゼ
東京大学総合文化研究科・教養学部准教授(フランス文学)。ジョルジュ・バタイユとジャン・ジュネに関する批評(『Une communication sans échange. Georges Bataille critique de Jean Genet 』)などのほか、文楽に関する著書(『Tôzai !… Corps et cris des marionnettes d’Ôsaka 』)がある。また、文学・詩の専門誌「Fusées」、「Nioques」にも携わっている。

この講演会は、東京大学総合文化研究科・教養学部との共催によって開催されます。

 

 

― アントワーヌ・ヴォロディーヌ来日関連イベント情報 ―

 

★ 2015年01月13日(火) 午後6時 15分より ★

朗読と対談 「アントワーヌ・ヴォロディーヌの二つの小説をめぐって――『無力な天使たち』と『骨の山(仮)』」

早稲田大学 戸山キャンパス 36号館5階、 581教室
参加自由(予約不要) / 逐次通訳あり

 

★ 2015年01月15日(木) 午後6時より ★

朗読と対談 「草の名の一覧表:ポスト-エグゾティスムの作品における植物の主題」

学習院大学 文学部北2号館5階、フランス文学専攻研究室 (570)
参加自由(予約不要) / 使用言語:フランス語

 

★ 2015年01月16日(金) 午後3時から7時まで ★

アントワーヌ・ヴォロディーヌの講演 : 「ポスト–エグゾティスム:総括と展望(仮)」
討論 : 「ポスト–エグゾティスム:4つの問い」

発表者: 國分俊宏、三ツ堀広一郎、ティエリ・マレ、ミカエル・フェリエ
東京大学 駒場キャンパス、18号館4階コラボレーションルーム1
参加自由(予約不要) / 逐次通訳あり

 

関連イベントに関してのお問い合わせは、こちらまでお願いいたします : frbizet2@gmail.com(フランソワ・ビゼ)

 

 

01
09
  • 2015-01-09 - 2015-01-09
  • 18:30 - 20:30
  • 入場無料 / 予約不要
  • アンスティチュ・フランセ東京(03-5206-2500)
  • フランス語・日本語(同時通訳付)
  • アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
    〒 162-8415
    15 新宿区市谷船河原町 東京都