見慣れた東京の風景のうらに重なる、もうひとつの東京。そこには、丹下健三、磯崎新、菊竹清則といった建築家たちによる、結局実現されずに眠ってしまったいくつものプロジェクトが姿を現します。ついに日の目を見ることがなかったランドマーク。そのノスタルジーはしかし、幻想として都市を覆います。映像作品『Ghost Tokyo』を通して、ブノワ・ブロワザは、こうした「目に見えないもの」の存在を追ってゆきます。ブロワザはまず、中断されたプロジェクトが実際に建設される予定であった場所を撮影します。それからコンピュータを使って建造物をひとつひとつ丁寧に再構築してゆきます。完成形のシルエットを写し取り、その空っぽの影を映像に挿入し、風景にはめ込む。空虚として現れることでようやく可視的な存在になる、というパラドックスが生まれます。
協力
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- 2013-02-14 - 2013-03-03
- 03-5206-2500
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アンスティチュ・フランセ東京
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