CROWD

ジゼル・ヴィエンヌによるドラマトゥルギーの構築をめぐるレクチャー
講師:ジゼル・ヴィエンヌ(演出家)
主催:特定非営利活動法人芸術公社


10月2日(火)19時

アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
入場料:一般1000円、学生・会員無料
逐次通訳付
開演30分前よりチケット販売・整理券配布

人形や身体を介して哲学的で審美的な世界を出現させるフランスの鬼才演出家、ジゼル・ヴィエンヌ。日本でも2010年以来4作品が上演され、来る10月にはKYOTO EXPERIMENTにて最新作『CROWD』が上演されるなど、その圧倒的な作品強度と世界観は多くの観客を魅了し続けています。

ヴィエンヌが身体や人形を使って表象する世界は、人間の極限状態を暴き出す「隠喩」として、頻繁に暴力や死、殺人や異常性愛が描かれます。そして、一方では完璧な美や調和を求めながら、もう一方では破壊やカオスを希求してしまうように、人間が相反する両極に引き裂かれる状態を、言語、身体、集団的経験などを通じて、時に寓話的に、時に哲学的に舞台化していきます。
そのようなヴィエンヌ作品の多くでは、作家デニス・クーパーがドラマトゥルクを務めていますが、彼のテキストが戯曲としてそのまま発話されることは少なく、むしろ作品世界を貫くドラマトゥルギーとして強く機能しています。あるテキストからドラマトゥルギーを導き出し、俳優の身体や言葉、音楽、美術など異なる要素を有機的に編み上げながら、自らの世界観を舞台上に表出させる演出プロセスは、一体どのようなものなのでしょうか。
本レクチャーでは、ヴィエンヌがどのようにテキストからドラマトゥルギーを捉えているか、過去作のテキストや映像を交えて詳細に解説をしていただきます。

gisele

photo : Patrick Chiha


ジゼル・ヴィエンヌ Gisèle Vienne

1976年生まれ。振付家、演出家。哲学科を卒業後、人形劇の学校として著名なフランス国立高等人形劇芸術学院で学ぶ。自作の人形と俳優の生身の身体に緻密な振付・演出を行い、作家デニス・クーパーとのコラボレーションのもと、生と死、暴力、狂気、異常性愛などを人間の暗部をえぐるような世界観を提示する。日本でも『こうしておまえは消え去る』(2010年F/TおよびKEX招聘)、『Jerk』、『マネキンに恋して』(2014年SPAC招聘)、『腹話術師たち、口角泡を飛ばす』(2017年SPACおよび京都造形芸術大学舞台芸術センター招聘)の4作品が上演されている。


【関連情報】

ジゼル・ヴィエンヌ『CROWD』
KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2018)

日時:10月6日(土)19:00、7日(日)16:00
会場:ロームシアター京都 サウスホール
https://kyoto-ex.jp/2018/program/gisele-vienne/

 

 

10
02
  • 2018-10-02 - 2018-10-02
  • 19:00 - 21:00
  • 03-5206-2500(アンスティチュ・フランセ東京)
  • アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
    〒 162-8415
    15 新宿区市谷船河原町 東京都