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第5回「哲学の夕べ」
― 遊びについて―

アートとの刺激的な対話を通して哲学にアプローチするイベント。
第5 回目となる今年のテーマは「遊び」。哲学者やアーティストたちが、ボードゲームや恋のかけひき、パワーゲームにいたるまで、「遊び」の概念に、さまざまな角度から取り組みます。人間の存在とは結局のところ、壮大な「遊び場」そのものなのかもしれません。
アンスティチュ・フランセ東京の敷地内を散策しながら楽しめる、多彩なプログラム。講演会を聴き、ワークショップに参加し、コンサートを堪能し、パフォーマンスやその他のサプライズイベントを観れば、あなたの哲学に対する見方が変わるかもしれません!

 

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第5回「哲学の夕べ」
ジル・スタッサール『偶然の多い料理店』 
くじ引き当選者の発表

当選は、次の組み合わせです。

注文番号(Numéro de commande):40
組み合わせ番号  3-4-9 —— 2-5-8 —— 2-4-8

ご当選者の方は、アンスティチュ・フランセ東京の受付にて、注文票をご提示ください。
ラ・ブラスリーでのランチご招待券(メニュー・パリジャン、2名様分)と交換させていただきます。

アンスティチュ・フランセ東京 文化部

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日時:2017年5月27日(土)15時~23時
会場:アンスティチュ・フランセ東京

協力:ヴィラ九条山、東京大学

 

プログラム

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講演会
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國分功一郎「中動態の運命:言語における戯れと抑圧について」
15時~16時 | エスパス・イマージュ
(使用言語:日本語)

中動態というのはかつてインド=ヨーロッパ語の文法のなかにあった能動態や受動態の仲間である。もともと受動は中動態がもつ意味の一つにすぎなかった。能動態に対立していたのは受動態ではなく中動態だったのである。われわれがしばしば必然的なものとみなす能動と受動の対立は少しも必然的ではないし、普遍的でもない。ではこのような動詞体系の根本的な変化は何を意味しているだろうか? 哲学的観点からこの文法上の変化を検討し、言語における戯れや抑圧について考察してみたい。

※当日は14時より整理券を配布いたします(お一人様一枚まで)。
※開演20分後のご入場はご遠慮ください。portraitKK

國分功一郎による「中庭の哲学講義」
17時~18時| 中庭
(使用言語:日本語)

國分功一郎
1974年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。
現在、高崎経済大学経済学部准教授。著書に『中動態の世界──意志と責任の考古学』(医学書院)、『暇と退屈の倫理学』(太田出版)など。

 

134894397_640ドミニク・レステル「進化論と戯れる小さな逸脱ゲーム」
16時30分~17時30分 | エスパス・イマージュ
(同時通訳付き)

動物を演じることや、人間以外のものの感情を演じることとは、どのようなことだろうか。人間と動物との神秘の境界を逸脱することは、最高に知的なロールプレイングゲームである。「動物になること」は、勝ち負けのない終わりなきゲームであり、人間に実存的アンガージュマン(社会参加)を強い、哲学と同じように真の「危険なゲーム」を体験させてくれる。

※当日は14時より整理券を配布いたします(お一人様一枚まで)。
※開演20分後のご入場はご遠慮ください。

ドミニク・レステル
哲学者。エコール・ノルマル・シュペリュール(高等師範学校)教授。人間と非人間(動物や機械)との有害な関係についての研究を行う。『A quoi sert l’homme ?(人間は役に立つのか?)』(2015 年、ファイヤール社刊)をはじめ著書多数。

 

 

ベルナール・スティグレール
「有限の遊び、無限の遊び:アルゴリズム的統治性の時代におけるジェイムズ・P・カースについての一解釈」
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18時~19時| エスパス・イマージュ
(同時通訳付き)

ベルナール・スティグレール
フランスの哲学者。現代の社会的、政治的、経済的、精神的な急激な変化の問題を中心に研究を続けている。2005 年、国際的運動組織Ars Industrialis を設立し代表を務める。2006 年4 月より、ポンピドゥー・センター内のIRI 研究所の所長も務める。

協力:東京大学

※当日は14時より整理券を配布いたします(お一人様一枚まで)。
※開演20分後のご入場はご遠慮ください。

 

 

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ラウンド・テーブル
登壇者:東浩紀、石田英敬、ベルナール・スティグレール

 19時~20時30分| エスパス・イマージュ
(同時通訳付き)

東浩紀
哲学者・作家。専門は現代思想、表象文化論、情報社会論。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。株式会社ゲンロン代表、同社発行『ゲンロン』編集長。著書に『存在論的、郵便的』(新潮社)、『動物化するポストモダン』(講談社)など。2017年4月、新刊『ゲンロン0 観光客の哲学』(ゲンロン)を刊行。

石田英敬[1]

石田英敬
東京大学教授。同大学院情報学環・学環長、東京大学附属図書館副館長など歴任、2012年より同大学院総合文化研究科教授・同情報学環教授(兼担)、その間、パリ第7大学、パリ第8大学客員教授、パリ哲学コレージュ・プログラムディレクターなども務める。専門は、記号学、メディア論。とくに19世紀以後のメディア・テクノロジーの発達と人間文明との関係を研究。

当日は14時より整理券を配布いたします(お一人様一枚まで)。
※開演20分後のご入場はご遠慮ください。

 

 

 

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哲学のワークショップ
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homme-dc3a9-couv-finale-e1446654571445トリスタン・ブリュネ「ゲームの時代」
16時~17時30分メディアテーク
使用言語:日本語・フランス語

「jeu(ゲーム、遊び)」とは明確にとらえるのが難しい概念です。科学や文学など、様々な知の分野に登場し、私たちの生活においてその存在を無視することはできません。このワークショップでは、ゲームに関するいくつかのテーマを取り上げながらこの概念について考えていきます。

トリスタン・ブリュネ
白百合女子大学専任講師。
著書に「水曜日のアニメが待ち遠しい:フランス人から見た日本サブカルチャーの魅力を解き明かす」(誠文堂新光社刊)がある。

 

 

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インスタレーション
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ル・ジャンティ・ギャルソン『Tokyo Exquise』
5月27日(土)ギャラリー

Image 2『WANTED』
行方知れずになった雪の結晶たち。中庭に隠れた結晶を捕まえて、「Wanted」と描かれたポスターにもどしましょう。

『Good Luck Mr. Chance』
映像作品。54枚すべてがジョーカーのトランプという、絶対的で、完全に無意味なゲーム。仕掛けをほどこしたトランプは、元のように梱包してお店に並べられ、ポエティックな陰謀が始まります。

『Tokyo Exquise』(サイトスペシフィック・インスタレーション)
「遊び」をテーマに、作家が特別に制作した新作を展示します。

Autoportrait aフ€ la Face House

ル・ジャンティ・ギャルソン
1998年よりアート活動を開始。個展やグループ展に参加し、その作品はフランスや海外の公的機関に所蔵されている。2006年よりパブリック・アートにも取り組む。キュレーション活動も行って
いる。キャロル・リゴーとともに、アーティストたちのインスピレーションの源を探るウェブサイトwww.backdrop-atlas.com を立ち上げる。

 

 

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額田大志/ 細井美裕 『浪漫』
5月27日(土)~6月11日(日)螺旋階段

フランスの王子が 正妻と内妻が家の中ですれ違わないようにと作らせたという逸話がある二重螺旋階段。1951年からアンスティチュ・フランセ東京にひっそりと建つこの不思議な階段で、この空間がもつロマンを作曲家/演出家の額田大志とヴォイスプレイヤー細井美裕が表現した、サウンドインスタレーション。

作:額田大志 / 細井美裕
サウンドエンジニア:蓮尾美沙希
照明:西本桃子

 

額田大志
1992年東京都出身。東京藝術大学在学中より、人力ミニマルミュージック楽団『東京塩麹』を主宰。また、同じく在学時より舞台作品に傾倒し、演劇作品の作・演出・音楽を手掛ける。「それからの街」(2015/作・演出)で、第16回AAF戯曲賞大賞、東京藝術大学同声会賞を受賞。
2016年より、舞台芸術団体『ヌトミック』を主宰。音楽と演劇の境界をシームレスに移行しながら活動中。

細井美裕
1993年愛知県出身。慶應大学在学中よりヴォイスプレイヤーとして国内外問わず数々の楽曲、ライブ、インスタレーションに参加。代表を務めた団体でBusan Choral Festival&Competition2011(国際大会)Mixed Voice部門金賞受賞など多数。近年はライブ制作/演出など活動の幅を広げる。

 

8bitsKermesse

8bits Kermesse 3, Vertigo, Gourette, France, Bertrand Planes 2013

ベルトラン・プラーヌ『8バイト祭 III』(ビデオ)
5月27日(土)ギャラリー

インスタレーション作品『8 バイト祭 III』の映像の展示。
雪で覆われた山の上をくねくねと這う長い光のリボン。参加者がハンマーで金属の板を叩くと、その打撃の強さに応
じてリボンが光ります。

ベルトラン・プラーヌ
フランス人アーティスト。現在、京都のヴィラ九条山にて滞在制作中。フランス国立高等装飾美術学校(ENSAD)で学ぶ。デジタル・テクノロジーやその利用に対して批判的観点から創作活動を行う。

 

 

 

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パフォーマンス
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© 濱田英明

スイッチ総研「哲学の夕べスイッチ」
18時30分 / 21時(各回約20分)|中庭・その他
(予約不要 日本語・一部フランス語)
※19:00 より、アフタートーク「スイッチの作り方~入門編~」あり

作:スイッチ総研+哲学の夕べスイッチ研究員
総合演出:光瀬指絵

日本各地の芸術祭で引っ張りだこのスイッチ総研が登場!「スイッチを押す」=「鑑賞者があるお願いごとに従って行動をとる」と始まる一瞬の演劇「スイッチ」。アンスティチュ・フランセ、そして哲学の夕べならではのスイッチを中庭の各所に設置。19時からは、アフタートーク&ミニ研究会『スイッチの作り方〜入門編〜』を実施!この唯一無二かつ変幻自在な “演劇”はどのように研究開発されているのか?知られざる秘密を開帳し、その場でお客様と一緒にスイッチを作ってみます!

スイッチ総研
俳優の光瀬指絵、大石将弘、山本雅幸により2015年結成。「スイッチ」を押すと始まる一瞬の演劇を上演する団体。唯一無二の新しい形の演劇が注目を集め、日本各地の芸術祭から招聘されている。各地で地域の俳優や市民と共にその場ならではのスイッチを開発上演し話題に。モットー「大人げない事を大人のやり方で」
http://switch-souken.tumblr.com/

 

 

 

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スペシャル・ディナー
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© Pierre Olivier Rastoing

ジル・スタッサール『偶然の多い料理店』
18時~21時30分屋外テラス
飲食有料

どのようなレシピになるかは神のみぞ知る!
ルーレットを回して食事をオーダーする、演劇と料理の参加型インスタレーション。

ジル・スタッサール
作家、料理家、造形芸術と食の融合を探求するアーティスト。
カルティエ現代美術財団のイベントのキュレーションを行う。

 

 

 

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音楽
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ピエール・モトロン「ライター」
21時~22時30分|ラ・ブラスリー
ワンドリンク制  ご予約: ifjtokyo.peatix.com

トゥール出身のピエール・モトロンは、電子音楽で様々な冒険をした後、ソロ活動を開始。フォーク、エレクトロ、印象主義音楽、新しいバラード、そんな自画像のような音楽を届けます。

 

 

 

 

 

 

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17
  • 2017-05-27 - 2017-06-17
  • 入場無料
  • 03-5206-2500(アンスティチュ・フランセ東京)
  • アンスティチュ・フランセ東京
    〒 162-0826
    15 新宿区市谷船河原町 東京都

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