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© Abdourahman Ali Waberi

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アンスティチュ・フランセ東京では、「フランコフォニーのお祭り」をしめくくるイベントとして、小説家のアブドゥラマン・アリ ワベリと文芸評論家、フランス文学者の陣野俊史を迎え、対談を開催いたします。

 

アブドゥラマン・アリ ワベリは、1965年ジブチ市、現在のジブチ共和国の貧しい家庭に生まれ、1985年に学業のためにフランスに渡りました。

高校の教師をしながら大学でNuruddin Farah(ヌルディン・ファラー)と Assia Djebar (アシア・ジェバール)の作品研究をした後作家となり、 1994年以来10作品あまりの小説を刊行しています。

 

第一作目となった小説『Le Pays sans Ombre 』は、ベルギー王立フランス語フランス文学アカデミーからフランス語中篇小説部門のグランプリと、パリの海外科学アカデミーからアルベール・ベルナール賞を受賞。短いテクストによって構成されたこの作品は、熱病と飢饉と戦争によって打ちのめされた一国の様々な姿を万華鏡のように絡み合せた絵巻として書き上げられています。他の2作品『Cahier nomade 』(1996年アフリカの文学大賞受賞)と『Balbala(バルバラ)』とともに祖国を語る三部作を構成しています。

21世紀にはいると、ルワンダの集団殺戮を取り上げた『Moisson de crânes 』と『Rift routes rails 』によってブラックアフリカの分裂と彷徨を強く訴えています。2003年の『Transit 』は市民戦争を背景に、分かたれた記憶、亡命の苦悶をテーマにした作品です。2009年に発表された『Passage des larmes』は、亡命、ファンタスムと「アフリカの角」の地政学にまつわる詩的な物語ですが、それだけでなく、ヴァルター・ベンヤミンへの巧みな謝辞でもあるのです。

2010年にはローマ、ヴィラ・メディシスにおけるアカデミー・フランセーズのレジダントとなりました。

アブドゥラマン・アリ ワベリの作品は11ヶ国語に訳され、日本でも『バルバラ』(翻訳・林 俊)が昨年2014年に水声社より出版されました。また、ミュージシャンで詩人のアフリカ系アメリカ人、ギル・スコット・ヘロンをモデルとした最新作 『La Divine Chanson 』 が、今年1月に Zulma 社より刊行されています。

 

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© TOSHIFUMI JINNO

 

陣野俊史(じんのとしふみ) 文芸評論家。

フランス文化(とりわけフットボールとラップ・ミュージック)にも深い関心を寄せてきました。主な著書に『サッカーと人種差 別』(文春新書)、『フランス暴動』(河出書房新社)、訳書に『ダフトパンク』(河出書房新社)があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*5月16日(土)13 : 30~

アブドゥラマン・ワベリのトーク&サイン会を紀伊國屋書店新宿南店にて開催いたします。

 

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  • 2015-05-15 - 2015-05-15
  • 19:00 - 21:00
  • 入場無料 / 予約不要
  • アンスティチュ・フランセ東京 (03-5206-2500)
  • フランス語・日本語(同時通訳付)
  • アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
    〒 162-8415
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