《カイエ・デュ・シネマ週間》の20年特集
《カイエ・デュ・シネマ週間》にて選出された、アントナン・ペレジャトコ監督の最新作コメディー『ジャングルの掟』と、20年前に制作され、高い評価を得たアルノー・デプレシャン監督の『そして僕は恋をする』を同時上映します。時代、作風も異なる2本の作品の魅力、その共通点や差異を考察しながら、ここ20年のフランス映画、そして「カイエ・デュ・シネマ」誌の変遷を振り返ります。
★16 :50の回上映後、松井宏氏(映画批評、プロデューサー)によるアフタートークを予定しています。
13:30~『そして僕は恋をする』
(フランス/1996年/181分/カラー/35ミリ/日本語字幕付)
監督:アルノー・デプレシャン
出演:マチュー・アマルリック、エマニュエル・ドゥヴォス、マリアンヌ・ドニクール
29歳のパリ大学講師、ポールは、高等師範学校で哲学を修めたエリートのはずだが、もう何年も博士論文を出せないまま、講師の座に安住してすでに数年。彼にはもう付き合って10年になる恋人エステルがいたが、実はシルヴィアという聡明で美しい女性に恋をしていた。さらにシルヴィアの兄の恋人ヴァレリーも気になる存在だった。ポールは3人の女性との恋に悩み始めるが…。
「この作品の主題とはこういうことかもしれない。世界は存在しているのか?僕はそれを証明できるのか?世界について何らかの知覚を僕は持っているのか?われわれの現実の生というのは衝動とか感情によって決定されるのではなく、単純に、演ずることを余技なくされているこの演技(ゲーム)の規則によって決定されているのだ。」–アルノー・デプレシャン
16:50~『ジャングルの掟』
(フランス/2016年/99分/デジタル上映/日本語字幕付)
監督:アントナン・ペレジャトコ
出演:ヴァンサン・マケーニュ、ヴィマラ・ポンス、パスカル・レジティミュス、マチュー・アマルリック
仏領ギニアの観光再開発のため、アマゾン初のインドア・スキー場“ギュイアネージュ”が建設される。その現場に、ヨーロッパの基準を持ち込むべく、規範省のインターン生、マルク・シャテーヌが派遣された。災難に次ぐ災難。そしてあてがわれた相棒は、あいにくのセクシー美女。それよりもっとひどいのは、彼女がとんでもない頑固者なこと…。
「ヴァンサン・マケーニュとヴィマラ・ポンスの2人は、ペレジャトコがフランス映画の若手監督としてどれだけ重要であるかを明らかにしているだけでない。このカップルは、今日ではギロディと少数の監督のみが妬ましく感じるであろう、絶対自由主義的エロティシズム、政治的ともいえる官能性の力を欲しいままに解放しているからだ。」–ヴァンサン・マロウサ
ゲストプロフィール
松井宏 Hiroshi Matsui
1980年、愛知県生まれ。映画プロデューサー、批評、翻訳。
主催 アンスティチュ・フランセ日本
助成 アンスティチュ・フランセ パリ本部
映画プログラム オフィシャル・パートナー CNC、笹川日仏財団、TV5 MONDE
フィルム提供及び協力 ビーフォー・フィルム、ル・フィルム・デュ・ロザンジュ、NPO法人レインボー・リール東京、ワイノット・プロダクション、ワイルド・バンチ
特別協力 カイエ・デュ・シネマ、マーメイドフィルム
後援 横浜市文化観光局
- 2017-05-13 - 2017-05-13
- 一般:1200円,会員:600円/東京藝術大学の学生:無料(同日2作品セットでのご購入は、一般:1800円)
- 045-201-1514
-
東京藝術大学 (横浜・馬車道校舎)大視聴覚室
〒 〒231-0005
4-44 中区本町 横浜市
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