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2012年、パリ、シャトレ座で上演されたオペラ『オルランド パラディーノ』の斬新なアートディレクションで、一躍時の人となったニコラ ビュフ。パリ生まれのビュフは、幼少期に夢中になったテレビ番組、『宇宙刑事ギャバン』が、実は日本で製作された実写特撮番組であることを知り、日本への興味を強くかきたてられ、ついには活動拠点を東京に移します。そして、日本やアメリカのマンガやアニメ、ビデオゲームなどのポップカルチャーとルネッサンスやバロックなど自身が本来持つ西洋の文化的背景と融合させ、壮麗かつ軽やかな独自の表現を生み出しています。

ビュフは、また、ヨーロッパの古典と和製ロールプレイングゲームの世界観の類似性(夢と愛、闘いと勝利、死と再生)に驚いたと語ります。本展では、その世界観が主人公である少年ポリフィーロの冒険を通し提示されます。壁画や立体作品、屋外大型インスタレーションやAR(拡張現実)の技術を用いたインタラクティブなインスタレーション等でファンタジーの世界に変わる原美術館をお楽しみください。

 

原美術館館長
原 俊夫

 

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