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フランス現代アートシーンの最も象徴的なアーティストの一人、クリスチャン・ボルタンスキーの回顧展が6月12日(水)から9月2日(月)まで、東京・六本木の国立新美術館で開催されます。並行して個展「アニミタスII」が6月13日(木)から11月17日(日)まで、東京・表参道のエスパス ルイ・ヴィトン東京で開催されます。

 

 

クリスチャン・ボルタンスキー(1944年、パリ生まれ)は1960年代に短編映画の制作で、創作活動を開始しました。1970年代、写真媒体を使って、個人と集団の記憶というテーマを扱った作品を制作しました。それらの作品では、作家本人の記憶に残る思い出と、見ず知らずの人の記憶に残る思い出があいまいな形で混ざり合っています。1980年以降、新しい媒体として光を取り入れ、宗教言語コードと時としてたわむれるインスタレーションを生み出しました。歴史、記憶、人間が残した足跡といったテーマを探求しながら、現在も国際的な活躍を続けています。

国立新美術館で開幕した「クリスチャン・ボルタンスキー-Lifetime」展は、未公開作を含む47点が一挙に展示される、日本で過去最大規模の回顧展です。

多種多様な実験的アプローチに彩られた50年近くに及ぶ創作の歩みを紹介する本展は、「空間のアーティスト」を自任するボルタンスキーによって、展覧会そのものが唯一無二の芸術作品として構想されています。例えば、従来の年代順による展示方法ではなく、一つの巨大なインスタレーションとして構成された展示空間の中に、個々の作品が据えられています。来場者には作品の巡り方を案内する鑑賞マップが配布されます。

並行して、個展「アニミタスII」が6月13日(木)から11月17日(日)まで、フォンダシオン・ルイ・ヴィトンの館外プログラムの一環として、エスパス ルイ・ヴィトン東京で開催されます。ボルタンスキーの新作映像インスタレーション2作、『アニミタス(ささやきの森)』と『アニミタス(死せる母たち)』が展示されます。

『アニミタス』シリーズは、死者の記憶をまつるために築かれた祭壇へのオマージュです。このシリーズの原点は、ボルタンスキーが広大な砂漠に設置したインスタレーションで、紛れもなく彼の作品の中で最も野心的なプロジェクトの一つです。

 

開催概要

 

クリスチャン・ボルタンスキー-Lifetime

会期 2019年6月12日(水)~9月2日(月)、火曜休館日
会場 国立新美術館企画展示室2E(〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2)
詳細 国立新美術館公式ホームページ
※本展は10月18日(金)から2020年1月5日(日)まで、長崎県美術館で巡回開催されます。

 

アニミタスII

会期 2019年6月13日(木)~11月17日(日)
会場 エスパス ルイ・ヴィトン東京(〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン表参道ビル7F)
入場無料
詳細 エスパス ルイ・ヴィトン東京公式ホームページ