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アンスティチュ・フランセ日本は、謹んで第12回目となる文学とバンド・デシネの祭典「読書の秋」の日本各地における開催をご案内申し上げます。今年は、フランス語という共通項で結ばれた多様性の概念をまさに体現している作家が登場します。2019年10月7日(月)から11月23日(土)までです。

 

 

日本でフランスの「秋の文学の新学期」

 

今年は三人のフランス文学の作家が来日します。フェスティバルの開会を飾るのは10月7日日仏会館にて開催の、作家でアカデミー・フランセーズ会員のダニー・ラフェリエールと読売文学賞受賞の日本文学者でありアメリカ人作家のリービ英雄の対談です。政治活動に積極的なジャーナリストでもあり、率直な物言いと明晰な思考による分析力で知られる作家のカメル・ダ-ウドは、カミュの『異邦人』に対するオマージュ的な作品である「もうひとつの『異邦人』ムルソー再捜査」により、2015年にゴンクール処女小説賞を受賞しました。芥川賞及び三島由紀夫賞受賞作家の小野正嗣とは、それぞれの作品においてフランス文学の持つ意味をテーマとして対談し、また台湾人作家の李琴峰との対談も行います。東京では、ファン・ゴッホについて書かれた小説の著者マリアンヌ・ジェグレとキュレーター、カルチャー・エッセイストの原田マハの対談も開催予定です。

他にも様々なイベントが企画されており、日仏交流に欠かすことのできない役割を果たす翻訳者や研究家も参加します。特に京都ではコリーヌ・アトラン野崎歓による催しが企画されており、マチュー・セゲラは東京及び京都で、日仏にルーツを持つ初の女流作家のキク・ヤマタについての講演を行います。

 

バンド・デシネ / 漫画と第七芸術

 

リアド・サトゥフは、フランスの同年代の作家の中でも最も著名なバンド・デシネ作家であり、ポンピドゥセンターにおいて企画展が開催されました。アングレーム国際漫画祭の年間最優秀作品(金の野獣)賞を二度にわたって受賞したという珍しい経歴の作家の一人です。2015年の受賞作品は、『未来のアラブ人』。この『未来のアラブ人』シリーズは23ヶ国語に翻訳され、今年の夏には邦訳版が出版されました。東京をはじめ全国3ヶ所で、ヤマザキマリ(東京にて開催)、じゃんぽーる西(北九州)、望月ミネタロウ(京都)の3名の著名な日本人漫画家との対談が行われます。
また、「読書の秋2019」特別上映として、リアド・サトゥフ監督の映画、『ジャッキーと女たちの王国』(2014年)を東京、大阪、福岡、横浜、徳島で上映します。

横浜ではアントワーヌ・ド・サン=テクジュペリの『星の王子さま』に関する子供向けのワークショップを用意し、また紀伊國屋書店新宿本店にて花伝社『納豆が好き』刊行記念ジュリ・ブランシャン・フジタのトーク・サイン会を行います。

 

 

ご協力を頂いた皆様

 

ご参加を頂く作家の皆様、並びに開催に向けてご協力を頂いた各機関の皆様に厚く御礼申し上げます。

協賛企業・団体
花伝社、水声社、小学館、フランスの出版社、紀伊國屋書店、京都国際漫画ミュージアム、北九州漫画ミュージアム、日仏会館、フランス著作権事務所、パートナー大学、ヨーロッパ文芸フェスティバル2019.

日本とフランスの文学によって、皆様の読書の秋が素晴らしいものとなりますように!

 

お問合せ dg.livre.contact@institutfrancais.jp

 

アンスティチュ・フランセ日本
書籍・メディアテーク担当

パンフレットをダウンロード

アリアンヌ・ダパス

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第12回『読書の秋2019』概要

 

札幌

日時 イベント 会場
11/16(土)
14:00-18:30
マリアンヌ・ジェグレの作文ワークショップと講演会 札幌アリアンス・フランセーズ

仙台

日時 イベント 会場
10/10(水)
18:30-20:30
リアド・サトゥフを囲んで 仙台アリアンス・フランセーズ

東京

日時 イベント 会場
10/6(日)
14:00-15:00
ダニー・ラフェリエール「書くこと 旅すること」 立教大学 池袋キャンパス
マキムホール M202教室
10/7(月)
18:30-20:30
「和歌と俳句、そして今書くということ」
ダニー・ラフェリエール vs リービ英雄
日仏開館 1階ホール
10/9(水)
18:00-21:00
映画上映会『絞死刑』(大島渚監督)と
作家平野啓一郎氏とのディスカッション
アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
10/12(土)
16:00-18:30
日仏対論会「学校:平等と違っていても良い権利」 アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
10/15(火)
18:30-20:30
対談 リアド・サトゥフ Ⅹ ヤマザキマリ アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
10/17(木)
18:30-20:30

リアド・サトゥフを迎えた映画上映会
『ジャッキーと女たちの王国』&トーク

アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
10/27(水)
13:00~
証言と文学 明治大学 和泉キャンパス
図書館ホール(1階)
10/31(木)
18:00~
ルワンダに関する証言文学やルポルタージュにおける一人称の役割 明治大学 駿河台キャンパス リバティータワー12階1124教室
11/2(土)~11/4(月) ヨーロッパ文芸フェスティバル 2019 インスティトゥト・セルバンテス東京(2日)、イタリア文化会館(3日)、駐日欧州連合代表部(4日)
11/10(日)
16:00-18:00
対談 カメル・ダウード Ⅹ 小野正嗣 アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
11/13(水)
17:30-19:30
マチューセゲラ講演会
「キク・ヤマタ、日仏にルーツを持つ初の女流作家」
アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
11/21(木)
18:00-20:00
対談 マリアンヌ・ジェグレ Ⅹ 原田マハ「文学と芸術」 アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ

横浜

日時 イベント 会場
11/2(土)
17:30-18:40:00
Aokidによる子どもワークショップ「星の王子さまと一緒に、わたしたちの星について考えよう」 アンスティチュ・フランセ横浜
11/19(火)
15:10-16:40
マリアンヌ・ジェグレを迎えて アンスティチュ・フランセ横浜

名古屋

日時 イベント 会場
11/15(木)
13:20-14:50
作家李琴峰との対談及びカメル・ダ-ウドを迎えて
アリアンス・フランセーズ愛知フランス協会

京都

日時 イベント 会場
10/13(日)
14:00-16:00
対談「現実(リアリティ)よりもリアルな世界から」
リアド・サトゥフ Ⅹ 望月ミネタロウ
京都国際マンガミュージアム
多目的ホール
11/9(土)
14:00-15:30
マチューセゲラ講演会
「キク・ヤマタ、日仏にルーツを持つ初の女流作家」
アンスティチュ・フランセ関西-京都 稲畑ホール
11/9(土)
14:00-15:30
レオポール・ダアン
「つげ義春作品を翻訳する」
アンスティチュ・フランセ関西-京都 メディアテーク
11/13(水)
18:00-20:00
マリード・エヌゼルを迎えて
「安らかな老いという幸せな経験」
アンスティチュ・フランセ関西-京都 稲畑ホール
11/18(月)
17:30-19:10
マリアンヌ・ジェグレを迎えて 京都外国語大学
11/19(火)
15:10-16:40
「エグゾフィクションとは?」
マリアンヌ・ジェグレ講演会
関西学院大学
11/24(金)
13:30-15:00
コリーヌ・アトランを迎えて アンスティチュ・フランセ関西-京都 稲畑ホール
11/30(土)
14:00-16:00
日本ロマン・ロラン友の会70年記念「時代の流れにあらがって:大河小説の可能性」野崎歓講演会 アンスティチュ・フランセ関西-京都 稲畑ホール

大阪

日時 イベント 会場
10/12(土)
16:00-17:30
特別上映会『ジャッキーと女たちの王国』(リアド・サトゥフ監督) アンスティチュ・フランセ関西-大阪
10/12(土)
17:45-19:00
漫画カフェ:リアド・サトゥフを迎えて アンスティチュ・フランセ関西-大阪

徳島

日時 イベント 会場
11/16(土)
17:00-18:40
特別上映会『ジャッキーと女たちの王国』
(リアド・サトゥフ監督)
アリアンス・フランセーズ徳島

福岡

日時 イベント 会場
10/8(火)
19:00-20:49
特別上映会『ジャッキーと女たちの王国』
(リアド・サトゥフ監督)
アンスティチュ・フランセ九州
11/12(火)
13:30-15:00
講演会 カメル・ダウードを迎えて 西南学院大学

北九州

日時 イベント 会場
10/14(月・祝)
14:00-15:30
リヤド・サトゥフとじゃんぽ~る西を迎えて
文化を通して自分を語る」
北九州市漫画ミュージアム

 

 

読書の秋2019オフィシャルパートナー
欧明社、全日本空輸株式会社、フランス著作権事務所、フィリップ・ピキエ出版社、笹川日仏財団、TV5MONDE

 

 

 

 

 

 

 

 

 

画像提供
リアド・サトゥフ © Renaud Montfourny / Allary Éditions
ダニー・ラフェリエール © Nemo Perier Stefanovitch
カメル・ダ-ウド © Philippe Matsas, 2018
マリアンヌ・ジェグレ © DR