関西の知識人・文化人の方にご登場いただき、フランスの好きな作品をご紹介いただくシリーズ。
第四回は、藤原俊成・定家を祖とする和歌の家、冷泉家に生まれ、昨年京都日仏協会の会長に就任された冷泉貴実子様です。

 

◎今回ご登場いただくのは: 冷泉 貴実子 様

冷泉家時雨亭文庫 常務理事・事務局長、京都日仏協会会長

 

1. フランスとの関わりを教えて下さい

私のあこがれの国です。

 

2.フランスにまつわるお好きな作品を教えて下さい

シャルル・アズナブールのシャンソン

 

3.作品を選ばれた理由は何ですか?

学生の頃から10年ほど、旧日仏学館を中心にフランス語を学んでいました。知れば知るほど、私にとってフランスはあこがれの国となっていきました。

しかしこの40年ほど、冷泉家の伝統と文化についての仕事に携わるようになると、しだいにフランスは遠い国となり、あんなに熱心だったフランス語熱もすっかり冷めてしまい、簡単な挨拶さえも口に出て来ない有様です。。

ところが昨秋、突然京都日仏協会の会長を引き受けることになってしまいました。
私にとっては、青春の再来です。しかし久しぶりに聞くフランス語は、サッパリわかりません。

コロナ旋風の中、開闢以来の暇な日々です。思いついて、台所仕事の伴奏にアズナブールのシャンソンのCDをかけてみました。

流れてくる美しい音楽と美しいフランス語。私に甘酸っぱい青春の思い出をよみがえらせます。

何回も聞いていると、不思議とわかるフレーズが出てくるのです。

玉ネギを刻みながら、パリを思うのは、最高のひと時です。

 

================

 

昨年の京都日仏協会 創立110周年記念祝賀会では、伝統を大切にするフランスの文化に出会ったことが、国の文化財である家の宝物を守り、後世に伝えることの重要性に気付くきっかけとなった、とのご講演がありました。和歌の家とフランスとの意外な繋がり、本当に素敵ですね。

貴重なご寄稿をありがとうございました!

04
30
06
30
  • 2020-04-30 - 2020-06-30
  • 00:00