©Photo by Melissa Lukenbaugh, Courtesy of A24

©Photo by Melissa Lukenbaugh, Courtesy of A24

 

アンスティチュ・フランセ関西は、フランス映画をさらに身近に感じてもらい、様々な企画を通してフランス映画に親しんでもらうために、京都シネマと文化交流協定を締結しています。
京都シネマでは、クラブ・フランス会員証(有効期限内のもの)のご提示により、下記の映画を割引料金にてご覧頂くことができます。
※上映時間や詳細については京都シネマまでお問い合わせください。
www.kyotocinema.jp

 

3/5(金)-3/11(木)『写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと』
In No Great Hurry: 13 Lessons in Life with Saul Leiter/2012/英、米/75分/監督:トーマス・リーチ

映画『キャロル』に影響を与えた写真家ソール・ライター。2006年、ドイツ・シュタイデル社から出版された作品集『Early Color』は、まさに“事件”だった。「ハーパーズバザー」や「ヴォーグ」など有名ファッション誌の表紙を飾ったものの、商業性が強く求められはじめた1980年代に表舞台から姿を消し、80歳を超えて再発見された彼が、名声や評価からは距離を置いて歩んできた人生の道のりを辿るドキュメンタリー。慎ましくも愛するものに囲まれた小さなアパルトマンでぼそぼそと話す言葉の節々には寂しさと優しさが肩を寄せ合っていて、愛おしい。彼の写真のようにそこには静寂と気品が満ち溢れている。
*美術館「えき」KYOTOでは、「ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター」展が開催中!2/13(土)~3/28(日)まで。展覧会の半券提示で、映画料金¥1,000に割引。

3/12(金)-4/1(木) 『DAU. ナターシャ』
R18+/2020/Dau. Natasha/独、他/139分/監督:イリヤ・フルジャノフスキー、エカテリーナ・エルテリ/出演:ナターリヤ・ベレジナヤ、オリガ・シカバルニャ、ウラジーミル・アジッポ

映画史上最も狂った撮影方法で“ソ連全体主義”の社会を完全再現するという壮大なプロジェクトの第一弾!オーディション人数39.2万人、衣装4万着、1万2千平米のセットに、主要キャスト400人、エキストラ1万人、制作年数は15年。目もくらみそうな数字の羅列にはこのプロジェクトの狂気がにじみ出ている。1952年、ソ連の某地にある秘密研究所に併設された食堂で働くウェイトレスのナターシャを主人公に、独裁を否が応でも体験させられる。徹底的にこだわって撮影された本作は、当時の研究所を再建し、実際約2年にわたりスタッフとキャストが共同生活を行った。そうして生まれるのは、嘘偽りない愛と憎しみの感情である。当時の政権や権力がいかに人々を抑圧し、統制したのか。その実態と構造を明らかにする。

3/19(金)-4/15(木) 『ミナリ』
Minari/2020/米/115分/監督:リー・アイザック・チョン/出演:スティーヴン・ユァン、ハン・イェリ、ユン・ヨジョン、ウィル・パットン、スコット・ヘイズ

賞レース常連となった映画製作会社A24とブラット・ピット率いるPLAN Bの再タッグは、理不尽な運命に翻弄されながらもたくましく生きていく韓国系移民一家の日々を鮮やかに紡ぎだす。舞台は、1980年代のアメリカ南部アーカンソー州。アメリカンドリームを胸に、農業で成功したいジェイコブと妻モニカ、長女アンと好奇心旺盛なデビッドは、打ち捨てられたような土地とボロボロのトレーラーハウスへ引っ越すが…。小津安二郎作品のように、穏やかなユーモアと家族間で生まれる軋轢ゆえの緊張感が、この家族の日々を特別なものにしている。新たなる家族映画のマスターピースになること間違いなしの良作!

3/19(金)-4/8(木) 『レンブラントは誰の手に』
My Rembrandt/2019/蘭/101分/監督:ウケ・ホーヘンダイク

『みんなのアムステルダム国立美術館へ』で美術館の舞台裏に深く切り込んだオランダのドキュメンタリー作家、ウケ・ホーヘンダイクの最新作。バロック絵画を代表し、今でも絶大なる人気を誇る“光と影の魔術師”レンブラントの絵画をめぐる芸術とビジネスの複雑な関係を浮き彫りにする。野心に燃える若き画商ヤン・シックスは、「若き紳士の肖像」がレンブラント作品だと確信し、安値で落札。レンブラントの知られざる新たな作品の発見は約44年ぶりで、大々的に報道されるも思わぬ横やりが。一方、富豪が所有していたレンブラント作品の購入をめぐって、フランス・ルーブル美術館とオランダ・アムステルダム国立美術館が競い合う。このドキュメンタリーは、レンブラントをめぐる人間喜劇であり、芸術に惚れこんだ人間たちの愛と欲が交錯する様をまざまざと見せつける。

3/26(金)-4/15(木) 『きまじめ楽隊のぼんやり戦争』
2020/日/105分/監督:池田暁/出演:前原滉、今野浩喜、中島広稀、清水尚弥、橋本マナミ、矢部太郎、片桐はいり、きたろう、竹中直人、石橋蓮司

世界が注目する、知る人ぞ知る奇才・池田暁監督の初劇場公開作品!目的を忘れ、まったく知らない相手と“朝9時から夕方5時まで”規則正しく戦争する町を舞台に、ひとりのきまじめでぼんやりした兵士と周囲の人々の暮らしを描き出す。北欧の巨匠であるアキ・カウリスマキやロイ・アンダーソンを彷彿とさせるオフビート感ながらも、風刺は日本の文化に鋭く向けられている。“わからないもの”を恐れる人々の暮らしは、夢のようではあるが、わたしたちの世界そのものなのだ。

03
06
04
15
  • 2021-03-06 - 2021-04-15
  • 00:00
  • 1800円、クラブ・フランス会員1500円(同伴者2名まで)
  • 075-353-4723
  • 京都シネマ
    〒 600-8411
    下京区烏丸通四条下る西側 COCON烏丸3F 京都市