京都児童公園プロジェクト
京都には、約900 もの児童公園があります。しかしいったん子供時代を過ぎてしまうと、誰も関心を向けることはないように思えます。ではなぜ今、あえて児童公園に注目するのでしょうか。それはクロード・レヴィ=ストロースが新世界の都市について言及したように、児童公園もまた「斬新であった後、古いという状態にとどまることなく、老朽へと向かいつつある」からだと言えなくもありません。
こうした理由から、私たちは京都の児童公園に対して、日本庭園を見るのと同じようなまなざしを注いでみてもよいのではないかと考えました。児童公園、とりわけ第二次世界大戦以降のものは、現在では美術館における展覧会の主題ともなっています(たとえばスイスのチューリッヒ美術館で開催された「The Playground Project 児童公園プロジェクト」展のカタログには、日本の児童公園の歴史についての論文が掲載されています)。にもかかわらず、私たちは自分たちの住む都市の、とりわけ京都の児童公園について、どれほどの知識を持っているでしょうか?
Kyoto Playground Project 京都児童公園プロジェクトはこうしてスタートしました。知るための作業の第一歩は、観察する作業から始まります。それゆえ、私たちは京都造形芸術大学で写真を学ぶ3名の学生に(藤澤かすみ、副田真由、竹浦曽爾)、京都市内で選んだ3つのエリアにある児童公園のヴィジュアル・リサーチを依頼しました。2015年の夏から秋にかけて、3人は公園を訪ね歩き、遊具やその配置、気づいた物事についてメモを取り、個人的な視線も交錯させながら、写真による調査・記録を行いました。
4月21日(木) 19:00-21:00:オープニングパーティー
4月29日(金) 15:00-16:30:キュレーターズトーク (仏和通訳あり)
会場: サロン3F 入場無料
主催:アンスティチュ・フランセ関西
協力:KG+、ヴィラ・九条山、京都造形芸術大学
KG+ Associate Program
4月 22 日(金) – 5月 22 日(日)
火曜~土曜:10:00~19:00 | 土曜日:10:00~18:30|日曜:10:00~15:00
休み:4月24日、月曜 、GW 休館中(4 月 30 日 (土)~5 月 5 日(木)
※ 4月29日(金)特別オープン 13:00-17:00
ヴァンサン・ロマニー
フリーランス・キュレーター、編集者。「Aires de Jeux(遊び場)」展を企画し、アンフォリオ社から「Anthologie d’aires de jeux d’artistes(アーティストたちの遊び場のアンソロジー)』を刊行。また、リカール財団およびギャルリー・エール・ド・パリのキュレーターも務めた。現在はリヨン美術大学で美学と美術理論を教えている。2015年のヴィラ九条山レジデント。
小野 規
写真家。フランス国立高等写真学校卒業後、パリを拠点に、都市、建築、歴史といった主題をめぐる写真作品を制作し、パリ国立図書館、東京国立近代美術館、アルル国際写真祭などで発表。20089 年には、フランス国立ケ・ブランリ美術館第2回写真ビエンナーレのアジア担当キュレーターを務める。2011年より京都造形芸術大学教授。
「The Kyoto Playground Project」は ヴィラ九条山滞在時に進められたプロジェクトです。
ヴィラ九条山はア ンスティチュ・フランセ日本の5つの支部の1つ で、ベタンクール・シューラー財団とア ンスティチュ・フランセの支援を受けています。
- 2016-04-22 - 2016-05-22
- 入場無料
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アンスティチュフランセ関西 京都
左京区吉田泉殿町8 京都