(フランス/1914-1915/モノクロ/サイレント・ピアノ伴奏付き)

監督:ルイ・フイヤード
出演:エドゥアール・マテ、ミュジドラ、マルセル・レヴェスク

第一次世界大戦中に製作され、フランスで大成功を収めた連続活劇映画。パリで次々と起こる怪事件、その背後にギャング団〈ヴァンピール(吸血鬼たち)〉の存在があることを知った新聞記者フィリップは、ヴァンピールの正体を突き止めるべく孤軍奮闘。さらに催眠術師モレノも加わって、1910年代のベル=エポックのパリを舞台に大犯罪絵巻が繰り広げられる。当時、ヴァンピールの女首領イルマ・ヴェップが人気を呼び、役を演じた女優、ミュジドラをシュルレアリストたちが絶賛した。

 

第7話 サタナス

ヴァンピール一味の真のリーダーであるサタナスは、モレノの隠れ家に大砲を撃ち込み、モレノを屈服させる。吸血鬼にとっては、ジオ・ボールドウィンからわずかな財産を引き出すことが問題であった。しかし、マザメはモレノとイルマ・ヴェップを逮捕させることに成功する。1916年4月15日公開。(55分)

「この驚くべきモラルの混乱期において、人間が生きていく上で、若い人たちがこの素晴らしい盗賊たちに自分たちの理想と正当性を認めないわけがない。そして、この論争、この禁断の熱狂をより高揚させるために、新聞は映画館を「犯罪の学校」と糾弾していた。思想の修正に追われる子供たちは、このようなマスコミの常套句をひそかに受け入れることで、自分たちの目に比類なき威信を飾っているのではないだろうか?そう、彼らは、犯罪が彼らを呼んでいる場所、まだ汚れていない唯一の太陽に走っていたのだ」。- ルイ・アラゴン、1923年。

 

第8話 稲妻の主

モレノが処刑される。無期懲役を宣告されたイルマ・ヴェップは流刑地に送られる。サタナスは彼女を連れて行くはずの船を爆破する。イルマは難破船から脱出し、なんとかパリに戻る。マザメと息子のユスターシュは、サタナスの荷物の中から砲弾を発見する。サタナスはフィリップの家に侵入し、フィリップを動けなくし、時限爆弾を仕掛けて逃げ出す。再びマザメが駆けつけ、友人を救う。サタナスは逮捕され、独房で自殺する。1916年5月12日公開。(65分)

*ピアノ伴奏付き(柳下美恵)

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  • 2023-03-26 - 2023-03-26
  • 11:30
  • 開場:15分前
  • 1,000円 ※チケットは Peatix にて3/9(木)15時より販売いたします。
  • 東京日仏学院(03-5206-2500)
  • 上映開始10分後以降の入場は、他のお客さまへの迷惑となりますので、お断りいたします。
  • アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
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