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(フランス/1959年/78分/モノクロ/デジタル)

監督:ジャン=ピエール・モッキー
出演:ジャック・シャリエ、シャルル・アズナブール、ダニー・ロバン、アヌーク・エーメ ほか

土曜日の夕暮、フレディとジョゼフは、セーヌ河岸で偶然出会い、女の子を「ひっかけに」街に繰り出す。二十歳の装飾家でプレイボーイのフレディは「理想の女性」を探し求めている。かたやまじめな銀行員ジョゼフは妻を見つけ、家庭を持つことを望んでいる。アンバリッド、サン=ジェルマン=デ=プレ、シャンゼリゼ通り、モンマルトル、彼らは、様々な女性たちと出会い、彼女たちの人生を垣間見ることに。29歳のジャン・ピエール・モッキーが自伝的な要素を交え、ささやかなテーマながら大胆な作風で、ほとんどロケで撮り上げた処女作。日本で公開された唯一のモッキー監督作品でもある。

 

ジャン=ピエール・モッキー

1933年ニースに生まれ。長編だけでも67本の作品を監督し、フランス映画の中でもどこにも分類できない、ユニークな映画作家。法律の勉強を終えた後、パリの演劇コンセルヴァトワールに入学後すぐ、舞台、映画界の両方でその美貌と才能で一気に若手俳優として頭角を現す。ルキノ・ヴィスコンティ監督作『夏の嵐』で助監督を務め、その後、脚本を書き、自ら監督を希望した『壁にぶつかる頭』(1958年)は結局、ジョルジュ・フランジュが監督し、主演することに。1959年にようやく監督として処女長編作『今晩おひま?』を発表、商業的、批評的に成功を収める。「ヌーヴェルヴァーグの従弟」のような作品と評されるが、風刺的でメランコリック、そして類をみない反体制的な作風でほかとは一線を画し、メインストリームから外れた場所で、自由に映画を撮り続ける。ラブコメディから風刺的コメディ、あるいは犯罪映画や軍隊もの、政治的作品から幻想的な作品まで、ひとつのジャンルにおさまることなく、慣例化された制度、価値には反旗を翻し、アナーキーな世界観や荒々しいまでのユーモアを一本ごとに刻印してきた。そうしたモッキーの魅力は多くのスター俳優たち、フェルナンデル、ミシャル・シモン、カトリーヌ・ドヌーヴ、ジャンヌ・モローを引きつけ、彼の作品に出演し続けた。名優ブールヴィル、ミシェル・セローとは特に多くの作品でタブを組んでいる。2019年8月8日逝去、享年86歳。

 

 

【上映について】

1回の上映につき、他の方と座席ひとつ間隔を空けてのご案内になります。そのため定員数が通常の50%程度になります。また、上映会場内は、上映の合間に換気を行っております。

当面、チケット販売は感染予防面からもPeatix上のみに限らせていただきます。当日販売はございませんのでご注意ください。※招待券をお持ちの方は当日受付までお越しください。

07
18
  • 2020-07-18 - 2020-07-18
  • 12:00
  • 開場:15分前
  • 一般:1200円 学生:800円 会員:500円 ※チケット販売は感染予防面からもPeatix上のみに限らせていただきます。当日販売はございませんのでご注意ください。
  • アンスティチュ・フランセ東京(03-5206-2500)
  • アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
    〒 162-0826
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