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『新学期 操行ゼロ』 
(フランス/1933年/41分/デジタル・リマスター版/モノクロ/英語字幕付)
監督:ジャン・ヴィゴ

休みが終わり新学期、いたずら盛りの少年たちたちが寄宿舎に帰ってくる。学校は規則づくめで牢獄のようだ。校長以下の教師達は陰険で抑圧的で、そのくせ生徒の持ち物を盗んだりする。食事はいつもインゲン豆料理。操行に零点をつけられたら日曜の外出は禁止だ。寄宿学校の寮生たちの反抗が始まる。羽毛の雪の舞い散る中、革命が宣言され、驚くべき自由の風がこの映画の中で吹き始める。教育行政に対する批判と取られ、12年間上映禁止となった本作は二十九歳で夭折した天才映画作家ジャン・ヴィゴの代表作であり、フランソワ・トリュフォーの『大人は判ってくれない』に大いに影響を与える。

「ある意味、『新学期 操行ゼロ』は『アタラント号』以上に稀有な作品といえるだろう。なぜなら文学においても、映画においても、幼年時代にささげられた傑作はほんの僅かしかないからだ。そうした傑作が私たちの心を二重の意味で揺さぶるのは、美学的なエモーションが個人的で親密なる伝記的なエモーションに付け加わるからだ。子供についての映画はすべて、ある「時代」についての作品であり、半ズボン姿、学校、黒板、ヴァカンス、そうした人生の最初のエピソードに私たちを立ち返らせてくれる。」フランソワ・トリュフォー

 

フィルム提供:アンスティチュ・フランセ パリ本部

 

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『少女』

(フランス/1998年/42分/35ミリ/カラー/日本語字幕付)
監督:エマニュエル・ベルコ
出演:イジルド・ル・ベスコ、オリヴィエ・マルシャル、ジョアン・ル・ベスコ、カトリーヌ・ベルコージャ

 

14歳のマリオンは、母親、姉、弟とノルマンディーで夏のヴァカンスを過ごす。彼女は海水浴場で彼女の父親と同年代のマルクに出会い、パリでの再会を約束する。マルクのもとを訪れたマリオンは、そこで始めて愛を交わすことになる。2015年カンヌ国際映画祭オープニングで最新作『La Tête haute(昂然と)』が上映される女性監督ベルコがパリ高等映画学院(フェミス)の卒業制作作品として撮った短編。

「処女喪失は、おそらく映画に撮るのに最も難しい行為のひとつであろう。トリュフォーがそうであったように、エマニュエル・ベルコは、心揺さぶるほどの的確さでその解決策を見出している。(…)それぞれが皆、怖じ気づいたり、欲望や道徳観、自分についての考え、それぞれの身体的、精神的能力を抱えたりしながら、「ちょっとしたくふう」によって人生を作りあげ、なんとか切り抜けていく」。ジャン=ミシェル・フロドン、「ル・モンド」

 

フィルム提供:ラ・フェミス

 

 

 

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  • 2015-06-13 - 2015-06-13
  • 16:00
  • 開場:20分前
  • 一般:1200円 学生:800円 会員:500円
  • アンスティチュ・フランセ東京(03-5206-2500)
  • アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
    〒 162-8415
    新宿区市谷船河原町15 東京都

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