『ホテル・モンタレー』
(ベルギー/1972年/63分/デジタル/カラー/サイレント)
ニューヨーク、マンハッタンにある安ホテル、アケルマンの眼差しによって、神秘と、予期せぬ美しさをともなって、廊下、エレベーター、部屋、窓、宿泊客(老人たち、ホームレス、犯罪者など)がまるでエドワード・ホッパーの絵画を想起させるように、精彩を帯びてくる。本作はまた「声を持たないアメリカ」についての映画でもある。
『部屋』
(ベルギー/1972年/11分/デジタル/カラー/サイレント)
出演:シャンタル・アケルマン
360度のパノラマ撮影によって、キャメラがゆっくりと、異なる速度である住居の二つの部屋、台所と寝室としても使用されているリビングを回転しながら映していく。ベッドには一人の女、アケルマンが横たわっている。
「今日この作品はマイケル・スノーへのオマージュとしてではなく、隠されたものの官能的な力についてのメタファーとして理解できるだろう。ベッドの中にいるシャンタルの仕草が完全にとらえられることはない。彼女は女優となり、この作品はその女優による曖昧なる仕草の示唆によって映画として存在し始める。そのシンプルさで輝いている。」バベット・マンゴルト(『映画作家における自画像』、カイエ・デュ・シネマ/ポンピドゥー出版、2004年)
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- 2016-02-07 - 2016-02-07
- 15:30
- 開場:20分前
- 一般:1200円 学生:800円 会員:500円
- アンスティチュ・フランセ東京(03-5206-2500)
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アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
〒 162-8415
新宿区市谷船河原町15 東京都
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