3月に新型コロナ感染拡大防止のため中断していた「第二回映画批評月間」を再開します。
今回はフランスだけではなく、世界的に優れた映画作家たちの作品の製作を積極的に支援しているアルテ・フランス・シネマ ディレクター、元ロカルノ映画祭ディレクターのオリヴィエ・ペールによるセレクションで、フランスの近作から、隠れた名作まで幅広くご紹介します。
現代フランス映画でもっとも刺激的でユニークな作品を発表し続けているセルジュ・ボゾンのその多彩なフィルモグラフィーを一挙ご紹介します。そのボゾン監督ほか多くの映画人に敬愛を受け、2019年8月に惜しくもこの世を去ったフランスでカルト的人気を誇るジャン=ピエール・モッキーの追悼特集も行います。ラブコメディから風刺的コメディ、あるいは犯罪映画や軍隊もの、政治的作品から幻想的な作品まで、ひとつのジャンルにおさまることなく、慣例化された制度、価値には反旗を翻し、アナーキーな世界観や荒々しいまでのユーモアを一本ごとに刻印してきたモッキー。フランス映画史のどこにも分類できない、その独特な作風、魅力をぜひこの機会にご発見ください。
オリヴィエ・ペール Olivier Père
1971年フランス生まれ。ソルボンヌ大学で文学を学んだ後、シネマテーク・フランセーズで、シネマテークの上映プログラムの企画に携わる。その一方で、「レ・ザンロキュプティーブル」誌などで映画批評を執筆。2004年から2009年まで、カンヌ国際映画祭監督週間のディレクターを務め、2008年から2012年までロカルノ国際映画祭のアーティスティック・ディレクターを務めた。同映画祭のディレクション中、富田克也の『サウダージ』、三宅唱の『Playback』などがコンペティションに選ばれ、2012年には青山真治に金豹賞(グランプリ)審査員特別賞が贈られた。2012年以降はアルテ・フランス・シネマのディレクターを務め、フランスをはじめ、世界中の映画作家の作品を支援し、共同製作している。またアルテのサイトにて定期的に映画評も執筆し続けている。
上映作品
2019年ベスト アルテ共同制作作品
- 『アリスと市長』ニコラ・パリゼール
- 『見えない太陽』アンドレ・テシネ
- 『カブールのツバメ』ザブー・ブライトマン&エレア・ゴベ・メヴェレック
ジャン=ピエール・モッキー追悼特集
- 『今晩おひま?』(1959年)
- 『言い知れぬ恐怖の町』(1964年)
- 『赤いトキ』(1975年)
- 『奇跡にあずかった男』(1986年)
*オリヴィエ・ペールによるジャン=ピエール・モッキーについての講演記録
ジャン・ドゥーシェ追悼
- 『ジャン・ドゥーシェ、ある映画批評家の肖像』(2017年)ファビアン・アジェージュ、ギヨーム・ナミュール、ヴァンサン・アセール
セルジュ・ボゾン特集
- 『モッズ』(2003年)
- 『ティップ・トップ ふたりは最高』(2013年)
- 『フランス』(2007年)
- 『マダム・ハイド』(2017年)
*セルジュ・ボゾン特集は9月18日(金) 〜 9月27日(日)に開催します。





- 2020-07-09 - 2020-09-27
- 00:00
- 開場:15分前
- 一般:1200円 学生:800円 会員:500円 ※チケットは Peatix にご購入いただけます(順次発売)
- アンスティチュ・フランセ東京(03-5206-2500)