© LES ARMATEURS – MELUSINE PRODUCTIONS – CLOSE UP FILMS – ARTE FRANCE CINEMA – RTS – KNM 2018

今年8月、タリバンによるカブール制圧という衝撃のニュースが世界を駆け巡ると同時に、国外退避を試みる多くの市民の混乱する様子が次々に伝えられた。中でも最も注目されたのが、女性たちの権利。教育や就労の自由が守られるのか? 新政府の動向に厳しい目が向けられる中、SNSではアフガン出身の女性たちを中心に「#DoNotTouchMyClothes(私の服に手を触れるな)」という投稿が広がった。それは、服装の強制をはじめとする女性の基本的人権への様々な抑圧に対し、声を上げ、連帯を求めるものであった。

まさに、このハッシュタグを先駆けたような映画『カブールのツバメ』がBunkamura ル・シネマにて10/8(金)より一週間限定で特別上映される。かつてのタリバン支配下では、全身をすっぽり覆うブルカ(アフガニスタンではチャドリと呼ばれる)を着用しなければ、女性の外出は禁じられていた。本作は、チャドリに象られる悲劇と自由を渇望するアフガン女性たちの希望を、水彩画のような映像詩で綴る傑作アニメーション映画。チャドリのわずかな網目から見る世界や、かつて自由な服装だった女性がチャドリ姿へと一瞬にして変わる、アニメーションならではの表現が胸を打つ。また、男性たちの苦悩にも光を当てる。

原作はヤスミナ・カドラ作の小説「カブールの燕たち」(香川由利子訳/早川書房/2007年)。この著者名はペンネームで、著者の男性が軍の検閲に悩んでいた時に、妻に提案を受けて彼女の名前で発表したという経緯がある。

<STORY>
1998年、タリバン支配下にあるアフガニスタンの首都カブール。厳格なイスラム法が人々の生活に浸透し、巷では理不尽な私的制裁も多く見られるようになっていた。自由を好むズナイラは、自宅で密かに音楽を聴きながら壁に絵を描き、夫モフセンの帰りを待つ日々を送っていた。一方、拘置所の看守アティクは、病気がちな妻ムサラトを看病しながら、長く続く戦争と貧しさに耐え忍んでいた。ある日、ズナイラが慣れないチャドリ(顔も全身も覆う衣装)を纏って外出したことで、二組の夫婦の運命が狂いだす――。

 

劇場オフィシャルサイト

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  • 2021-10-08 - 2021-10-14
  • 13:00 - 14:25
  • *1日1回(予告編3分)
  • 一般・¥1,300 学生・シニア・¥1,100(税込) *障がい者手帳をお持ちの方、及び介助者(1名)の方は¥1,100でご覧いただけます。  ル・シネマカウンターにて手帳をご提示ください。 ※特別興行のためサービスデー、その他各種割引は適用外
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  • Bunkamura ル・シネマ
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