ヴァレリー・ゼナッティと江國香織、二人の作家はともに、大人の読者と同じように子どもを対象に書くことができます。この対談では、その二人が小説 が戦争や死といった重大なテーマを取り上げることができるという可能性について話し合います。司会は翻訳者、フランス文学者であり、2014年芥川賞を受 賞した作家、小野正嗣が務めます。
ヴァレリー・ゼナッティは、ニースに生まれ、思春期をイスラエルで過ごしました。ジャーナリスト、ヘブライ語の教師を経て、ジュニア小説、一般向けの小説、シナリオ、翻訳といった執筆活動に専念します。誰もが一度の人生しか生きることは出来ませんが、物語は幾つも紡ぐことができるからです。2005年発表のジュニア小説『ガザの海に浮かぶ小瓶』(未邦訳)は、約20の文学賞を受賞、15カ国で翻訳され、演劇化、映画化されています。また、彼女はフランスで、アハロン・アッペルフェルドの翻訳家としても知られています。2014年には、最新作『ジャコブ、ジャコブ』(未邦訳)で、Livre Inter賞を受賞しています。
江國香織は、二十歳頃より童話などの児童文学作品を執筆し、文芸誌等に投稿するようになり、高い評価を得ます。小説では、現代社会に生きる女性の姿が等身大で描かれた作品が多く、文学賞を多数受賞しています。『号泣する準備はできていた』で2003年直木賞、2010年に『真昼なのに昏い部屋』で中央公論社賞を受賞。
小野正嗣
小説家、2015年に『九年前の祈り』で芥川賞を受賞。
フランス語圏文学および比較文学を専門とする研究者で、立教大学教授。
また、対談の前には、17時より同会場で、ゼナッティの小説をもとにした映画作品、『ガザの海に浮かぶ小瓶』(2010年)を上映いたします。
※ 16時より会場横で入場整理券を配布します。
- 2016-11-18 - 2016-11-18
- 19:00 - 21:00
- 入場無料 / 予約不要
- アンスティチュ・フランセ東京(03-5206-2500)
- フランス語 / 日本語 (同時通訳付)
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アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
〒 162-8415
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