© Olivier Ratsi

展覧会

オリヴィエ・ラツィ「東京乱建築」

 

フランス語で無秩序(アナーキー)と建築(アーキテクチャー)を組み合わせた造語、「アナーキーテクチャー」、また「乱建築」 。それをタイトルにしたデジタル写真で、ビジュアルアーティスト、オリヴィエ・ラツィは、私たちの現実空間の認識とその表象の間にズレを生み出します。世界中の都市で撮影した写真をいくつもの断片に切り取り、それらを組み合わせて再構築し、あれっと思わせる建築を作り出すことで、オリヴィエ・ラツィは私たちが日常的に目にしている都市風景の知覚に揺さぶりをかける不思議な都市空間を提示します。私たちが都市風景と思っているものとは何なのか、問いかける作品です。

 

オリヴィエ・ラツィ Olivier Ratsi

1972年パリ生まれ、パリで活動するビジュアルアーティスト。映像集団「AntiVJ」の共同設立者でありメンバー。現実経験や空間知覚の表象に基づいた作品制作を行う。
ラツィは、客観的現実や時空間や物質を、実体のない情報という概念とみなし、新しい視点を観客と共有するために、こうした概念を通して不連続のプロセスを考案する。この不連続のプロセスは、私たちの現実認識を変容させ、客観的現実の中に「裂け目」を生じさせる。
ただし、暗示的かつ動揺を与えるこの「裂け目」は節度が保たれており、観客が自分の経験や文化を通して現実を主体的に再構成できるようになっている。
時間や空間の手がかりを脱構築するような創作プロセスや、彼が研究開発したアナモルフォーズの技術装置は、事物の異なるありかたを明示することを目的とするのではなく、むしろ事物の基準に問いを投げかけることを目的としている。

New York Times誌から依頼を受けて制作した作品が同誌で紹介されたほか、カナダ(ElektraとMutek)、スイス(マッピング・フェスティバル)、韓国、台湾、中国(Festival Croisement)、メキシコ、ブラジル、フランス(Vidéoformes、Némo、Scopitone、Bains Numériques)といった世界中のデジタルアート・フェスティバルに参加。

2007年にANTIVJを共同設立。ANTIVJは、オーディオ・ビジュアル・プロジェクションや建築物を使ったパフォーマンス、ライト・イルミネーション等のプロジェクトを専門とするビジュアル・レーベルである。

http://www.ratsi.com/

※2月15日(日)19時よりIMA CONCEPT STOREにて、MEDIA AMBITION TOKYO コラボレーション企画による、オリヴィエ・ラツィと若林恵によるトークイベントがございます。 詳細はこちらをご覧ください。

 

 

展覧会「東京乱建築」

2月28日(土)~3月29日(日)

水曜~土曜:14時~21時/日曜・月曜:11時~18時
(火曜休館。3月27日はイベントのため展覧会はご覧いただけません)

会場:ギャラリー アツコバルー(渋谷)

〒150-0046 東京都渋谷区松濤1-29-1
クロスロードビル5F
Tel:03-6427-8048

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  • 2015-02-28 - 2015-03-29
  • 500円(ドリンク付)
  • 03-6427-8048
  • Galerie Atsuko Barouh
    渋谷区松涛1-29-1 東京都

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