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(フランス/2013年—2015年/計49分/カラー/デジタル/日本語字幕付→無字幕
監督:ベルトラン・マンディコ
出演:エリナ・ローヴェンソン、ナタリー・リシャール

フランス映画界ではあまり類をみない独特な幻想的で、エロティックなホラー世界を創り上げ、話題をよんでいる若手監督ベルトラン・マンディコの『ホルモン』は、『先史時代のキャバレー』、『生存する処女はまだいるのか?』、『ホルモンのマリア様』の3本の短編で構成されている。
「デジタル・トリックにいっさい頼ることなく、ベルトラン・マンディコは次々と驚くべき造形を行っている。それは非常に官能的で、グロテスクな造形であり、多かれ少なかれ「不純な」造形美を持つ監督たち(ルッジェロ・デオダート、ジャン・コクトーケネス・アンガー、塚本晋也)の影響が混在しているだろう。」ロマン・ブロンドー「レザンロキュプティーブル」

「ベルトラン・マンディコ、「グリーン・ドア」の背後にある映画
ベルトラン・マンディコの映画はどのジャンルにも属さない。彼は、20歳から独自のジャンルを忍耐強く構築してきたのだ。マンディコの映画における幻想的なるものは自然の中に存在している。彼がカメラを置くのは、草木が繁茂し、官能的で突然変異する場所だ。『ホルモン』はマンディコの3本の中篇集であり、フランス映画でこれまでに存在しないような作品となっている。『ホルモンのマリア様』では、森の中に、引きこもり、倒錯的な生活を心地よく送っているふたりの女優が、あるエロティックな「もの」によっていがみ合うようになる。『先史時代のキャバレー』では退廃的な雰囲気のナイトクラブのダンサーが彼女のもっとも親密なる部分を露にしていく。『処女はまだ生きているのか?』ではクレイジーで盲目的な女戦士、ジャンヌ・ダルクがアポカリプス的ヨーロッパの戦場をさまよう。」ステファン・デュ・メスニルド

 

『先史時代のキャバレー』(2013年/10分)
アイスランドのキャバレーで、女主人が不思議な内視鏡カメラを使って、結腸鏡検査を行っている。本源的存在、欲望の源を探すべく、器官の中へと旅に出る。

 

『処女はまだ生きているのか?』(2015年/9分)
ある伝説によると、ジャンヌ=ダルクは火刑で死んではいない。彼女の眼は焼かれ、イギリスの好色男に処女を奪われたのだそうだ。そして彼女はいまだ生存する処女たちを探しに、戦場を彷徨うことを余儀なくされた。

 

『ホルモンのマリア様』(2014年/30分)
週末にふたりの女優が別荘で舞台の戯曲を練習している。森を散策中、ひとりの女優が不思議なものを見つける。肛門も生殖器官も付いていないこの不思議な生き物は、女たちにとって強烈な欲望の対象となり、ふたりはなんとしてもそれを自分のものにしたいと望む。

 

 

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  • 2016-10-16 - 2016-10-16
  • 17:30
  • 開場:20分前
  • 一般:1200円 学生:800円 会員:500円→無料
  • アンスティチュ・フランセ東京(03-5206-2500)
  • アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
    〒 162-8415
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