(C)1967 STUDIOCANAL – Five Film S.r.l. (Italie) – Tous Droits Reserves

今夏からスタートした「映画のアトリエ」。夏はフランス映画を代表する3人の女優たちを通して見えてくる映画史、そして女性史についてお話しします。カトリーヌ・ドヌーヴ、イザベル・ユペール、ジュリエット・ビノッシュ、まったく異なる容姿、個性、演技を持ちながら、彼女たちはそれぞれ果敢に映画を、そして女性像を変革し、新たな可能性を示してきました。彼女たちの出演作の抜粋を交えながら、それぞれの道程を辿ります。
そして秋は、3人の偉大なフランス人俳優をご紹介します。個性もスタイルも演技も全く異なる彼らは、1960年代以降のフランス映画に欠かせない存在であり、変化する世界の中で様々な登場人物を演じてきました。

使用言語は日本語です。

 

このアトリエは、アンスティチュ・フランセ東京の教室を会場として開催します。
各回のテーマは以下のとおりです。

第1回:2021年7月31日(土) 17:00-18:00
カトリーヌ・ドヌーヴ、スキャンダラスなほどに美しく

第2回:2021年8月28日(土)17:00-18:00
イザベル・ユペール、世界の驚きに開かれながら

第3回:2021年10月9日(土)17:00-18:15 ⇒ 9月開催から変更になりました。
ジュリエット・ビノッシュ、女優という真実を生きながら

第4回:2021年10月16日(土)17:00-18:15
アラン・ドロン、唯一無二であり、その分身でもある男

第5回:2021年11月27日(土)17:00-18:15
ミシェル・ピコリ、捉え難き人間を演じて

多くの方のご参加をいただき、ありがとうございました。

 

第6回:2021年12月18日(土)17:00-18:15
ジェラール・ドパルデュー、激しくも自由に

70年代半ば、ジェラール・ドパルデューは、フランス社会、男性のアイデンティティ、そして68年5月直後の若者のアイデンティティに対して、信じられないほどの自由さと熱さを持って、まったく新しい顔として登場してきました。シェイクスピア劇の中のよた者のようであり、社会の周辺から現れ、アナーキーな暴力を内に秘めていながら、彼の中の庶民的な部分、強烈なまでに惹き付ける魅力がドパルデューをすぐに中心に向かわせていきました。新たなジャンルの映画(ベルトラン・ブリエ)、あるいは巨匠たちの最良の作品(ピアラ、トリュフォー)といった大衆に開かれた作品に出演するとともに、もっとも先鋭的な実験(デュラス、レジー)も行っていきます。獣のようでいて女性的でもあり、肉の塊の中で響く声、全く新しい裸体のあり方など、ドパルデューは同時代の社会のあらゆる変容、あらゆる矛盾をその身体に宿してきました。ドバデューという可能性、そして謎に迫ります。

第6回の申し込み・お支払いはこちら

 

お申込、お支払は、アンスティチュ・フランセ総合受付にて、またはオンラインブティックからお願いいたします。席に限りがございますので、お早めにお申込ください。

 

〔料金〕:各回1000円

〔場所〕:東京都新宿区市谷船河原町15 アンスティチュ・フランセ東京 教室
〔使用言語〕:日本語

講師:坂本安美


東京出身。『カイエ・デュ・シネマ・ジャポン』誌元編集委員。『カイエ・デュ・シネマ』本誌とともにフェスティヴァル・ドトーヌにて黒沢清、青山真治、篠崎誠、諏訪敦彦ら日本の監督たちを紹介。1996年より東京日仏学院(現アンスティチュ・フランセ東京)にて映画プログラム主任を担当し、さまざまな映画上映の企画・運営を手がける。2012年からはフランス大使館 文化部にあたるアンスティチュ・フランセ日本にて映画プログラム主任。引き続きフランスから多くの監督、俳優、映画批評家らを招聘し、日本では上映の機会があまりない作品を中心に紹介しながら、上映と批評との関係、国境を越えたアーティスト、書き手の交流についてつねに模索している。2012年にロカルノ国際映画祭にてOpera Prima(新人部門)の審査員、2014年のカンヌ国際映画祭では「批評家週間短編作品部門」の審査員、2020年には東京フィルメックス映画祭、ヨーロッパの若手監督の登竜門、アンジェ・プルミエ・プラン映画祭短編部門の審査員を務める。著書は『エドワード・ヤン 再考/再見』、『そして映画館はつづく』(共著、フィルムアート社)などがある。

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  • 2021-10-09 - 2021-12-18
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  • アンスティチュ・フランセ東京
    〒 162-8415
    新宿区市谷船河原町15 東京都