(C)Magali Fanjat

 

討論会 「都市の忘却空間の再生」

都市部にある使われなくなった場所が、芸術家や文化プロジェクトの担い手により再利用され始めたのは、フランスにおいては1970年代のことです。そしてその動きは1980年代にはヨーロッパや他の地域においても広がりを見せました。先進国において、工業地帯からの再生のプロセスや、使われなくなっていた空間への芸術による再投資は、都市部に活力を取り戻すための様々な試みの中心となっています。
未来都市に関する社会的議論が活発化している今、形こそ違っていても、これらのプロジェクトに共通する目的とは、未来の街にもっと芸術を取り入れ、新しい概念を発展させ、文化の範囲を広げ、新たな文化実践の実験を鼓舞することにあると言えるでしょう。日本において、都市部の使われなくなった場所の再生は、国内第二、第三の都市である横浜と大阪においては、地方、国内、そして国際的な都市としてのアイデンティティを変容させるための決定的な要因となっています。

 

横浜・リヨン姉妹都市提携55周年、日仏の文化協力の90周年を記念する本年、フランスと日本から専門家をお招きし、都市部の使われなくなった場所を芸術によって再生する方法についての2つの討論会を開催いたします。

 

6月12日(横浜)
「都市の忘却空間を芸術家のレジデンスへ」

街の魅力を強化し都市のイメージを変えることを目的に、国際交流の発展や芸術家の自由な行き来を重視しながら、使われなくなった施設を利用して芸術家のための住居にすることを、文化計画にどう組み込んでゆけるのでしょうか。芸術家の住居において、芸術と都市計画を結びつけるために、どのようなプログラムが創出できるでしょうか。日本とフランスからアーティスト・レジデンスのディレクターや文化・芸術分野の専門家をお招きし、これらの問題について意見を交換します。

パネリスト

カティー・ブヴァールCathy Bouvard
芸術創造のための国際的研究所であるリヨンのシュブジスタンスの共同ディレクター。リヨンのクロワ・ルース劇場の事務局長、ジャーナリストを経て2004年より現職。

パスカル・ドゥブロクPascale Debrock
クリエイティブ産業と映像に特化したプレーヌ・イマージュ(トゥルコワン)のディレクター。旧炭鉱地区のキュルチュール・コミューヌや工業地帯リールのアエロネフやプラト劇場といった、都市の再生事業など、文化プロジェクトの運営やディレクションに数多く携わり、「コンディション・ピュブリック」(ルベー)のプロジェクト開発にも参加。2007年よりリールのS EM ヴィル・ルヌヴレのメンバーとなり、2011年より現職。

池田修
BankART 1929代表・PHスタジオ代表。都市に棲むことをテーマに美術と建築を横断するチームPHスタジオを発足。美術館での展覧会、屋外の美術プロジェクト、建築設計等、多岐にわたる。1986年~1991年ヒルサイドギャラリー(東京代官山)ディレクター。2004年から横浜のBankART 1929の立ち上げと運営に携わり、数々の企画展やアートプロジェクト、アーティスト支援、出版を行う。大学や行政機関での講演も多い。

相馬千秋
アートプロデューサー。フェスティバル/トーキョーの初代プログラム・ディレクターとして全企画をディレクション(2009-2013)。横浜の舞台芸術拠点「急な坂スタジオ」設立およびディレクション(2006-2010)。2012年よりr:ead(レジデンス・東アジア・ダイアローグ)ディレクター、文化庁文化審議会文化政策部会委員など。早稲田大学、リヨン第二大学大学院卒。

司会

大西若人
朝日新聞編集委員。1962年京都生まれ。東京大学工学部都市工学科卒、同修士課程を中退し、87年に朝日新聞入社。東京本社、大阪本社、西部本社の文化部などで、主に、美術や建築について取材・執筆。『大地の芸術祭――越後妻有アートトリエンナーレ2012』 (現代企画室)、『リファイン建築へ 青木茂の全仕事』(建築資料研究社)などに寄稿。

総括

鈴木伸治
横浜市立大学教授。横浜を中心に数多くの都市デザインプロジェクトに関わる。主な著書に『創造性が都市を変える』 (編著、2010)。気仙沼みらい計画大沢チームの一員として震災復興支援活動にも関わる。

6月14日にも、同シリーズの討論会がグランフロント大阪にて開催されます。識者、文化人、日仏の公共政策決定者たちが、工業地区の使われなくなった場所を文化的空間に再生するための目的や形式、各段階について意見を交換します。

 

※同時通訳付、予約不要。

 

主催:アンスティチュ・フランセ日本
共催:横浜市立大学
協力:YCCスクール
助成:アンスティチュ・フランセ パリ本部
オフィシャル・パートナー:ヴェオリア・ウォーター・ジャパン株式会社、サンゴバン株式会社

本シンポジウムは横浜市立大学の環境未来都市構想推進のための地域人材・拠点開発事業」(文部科学省地(知)の拠点整備事業採択プログラム)の 一環として開催されます。

 

      「地(知)の拠点」ロゴ


 

06
12
  • 2014/06/12
  • 18:00 - 20:00
  • 入場無料
  • 045-201-1514
  • 横浜情報文化センター6階情文ホール
    神奈川県横浜市 中区日本大通11

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