『ニースについて』
1930年/フランス/31分/モノクロ/サイレント/35mm
監督:ジャン・ヴィゴ
29歳で夭折した天才映画作家、ジャン・ヴィゴによる処女作で、1929年から30年にかけての冬に撮影された。24歳のヴィゴは、一つ年下のカメラマン、ボリス・カフマンと出会い、「儚く、死が待ち構えているような快楽の街」を非神話化すべく、ふたりでニースに向かう。ドキュメンタリー的な映像と、シューレアリスムの手法に近いフィクション形式の映像を織り交ぜ、南仏のリゾート地でバカンスを楽しむ富裕階級の人々と、その裏で貧困生活を送る人々との対比をシニカルにスケッチしてみせる。ヴィゴのアナーキスムと辛辣なユーモアがすでに爆発している。
フィルム提供:アンスティチュ・フランセ パリ本部
『天使の入江』
1962年/フランス/80分/モノクロ/日本語字幕付/35mm
監督:ジャック・ドゥミ
出演:ジャンヌ・モロー、クロード・マン、ポール・ゲール、アンナ・ナシエ
パリで銀行員のジャックは、同僚に連れられて始めて訪れたカジノで大当たりして以来、ギャンブルの魅力にとり憑かれる。ニースで毎日カジノ通いをするジャックは、ジャッキーというブロンドの美しい女性と出会い、結ばれてゆく。はたしてふたりを繋ぐのはギャンブルの偶然だけなのか、それとも愛なのか?南仏のひとけのない海岸、アイリスから広がるジャンヌ・モローの姿、それはミシェル・ルグランのテーマ曲を従えながら、永遠に続きキャメラの後退運動によってやがて路上のうちに消え去る。次作『シェルブールの雨傘』で降り積もる儚い雪がすでに南仏の陽光に溶け込んでいるかのような、ドゥミの隠れた傑作。
上映後、映画評論家の大寺眞輔氏によるティーチインがございます。
フィルム提供:アンスティチュ・フランセ パリ本部
地中海映画祭 2013 上映スケジュール
2013-09-28 | 『セザール』 |
2013-09-28 | 『ニースについて』 |
2013-09-28 | 『天使の入り江』 |
2013-10-12 | 『ラ・シオタ駅への列車の到着』 |
2013-10-12 | 『サイコロ城の秘密』 |
2013-10-12 | 『地中海』 |
2013-10-12 | 『ゴダール・ソシアリスム』 |
2013-11-09 | 『ルル』 |
2013-11-09 | 『黒いヴィーナス』 |
- 2013-09-28 - 2013-09-28
- 17:15
- 1,200円、同日2本目と会員600円、芸大生無料。前日までは、アンスティチュ・フランセ横浜受付でチケットが購入できます。当日は、各回の30分前より会場にてチケットを販売します(1本目に同日2本目のチケットも同時購入可能)。
- 045-201-1514
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