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フランスの友人のみなさんへ

新年明けましておめでとうございます。今年は、大きなイベントとなる新天皇の即位のほか、ラグビーワールドカップが日本で開催され、2020年東京オリンピックなど一連の国際スポーツ大会の受入れの最初の年となります。他方、日本とフランスは2019年においてそれぞれG20、G7の開催国としてグローバル・ガバナンスの強化に取り組む責任を担います。

昨年は日仏交流160周年にあたり、400件以上の多種多様なイベントが開催され、日仏関係は強化されました。今年はアンスティチュ・フランセ日本が、日仏文化交流の幅広さと奥深さに見合った文化企画を展開します。目玉となるイベントをいくつかご紹介いたします。

中心となる機軸は私たちの未来です。自国主義の誘惑とポピュリズムの拡大に直面する今日、グローバル・ガバナンスの強化は喫緊の課題となっています。そこで「多国間主義の未来」をテーマに、昨年京都で開催された「アイデア・ナイト/思想の夕べ」が今年は東京で開かれます。テーマは。一方、バーチャル・リアリティをはじめとするデジタル文化や人工知能が私たちの日常生活に少しずつ浸透している昨今ですが、2月から3月にわたり開催される第8回「デジタル・ショック」はそれらをメインテーマに据えました。

ところで、オリンピックの公式言語であるフランス語は、2019年から2024年まで日本とフランスで立て続けに開催される一大スポーツイベントにより、大きく注目されることでしょう。例年、春に開催される「フランコフォニー月間」をお見逃しなく。

全国で開催されるラグビーワールドカップと同様、アンスティチュ・フランセ日本が開催するイベントも、東京のみならず札幌、名古屋、京都、大阪、福岡と、日本各地に点在する在日フランス文化ネットワークの各拠点を総動員して盛り上げていきます。1月に東京で開催される「読書の夕べ」は、関西と九州でも開催されます。また、横浜ではリヨンとの姉妹都市提携60周年が一年を通して祝われます。

無論、アンスティチュ・フランセ日本は今年もフランスもしくはフランス語圏の作品を日本の皆さんに発見あるいは再発見していただく機会となる多数の展覧会のパートナーとなります。また、ネットワークの一員であるアーティスト・イン・レジデンス、ヴィラ九条山を通じて、フランスと日本の芸術家・工芸家の交流促進を続けてまいります。

本年が皆様にとって幸多き一年となりますよう、フランス大使館ならびにアンスティチュ・フランセ日本の職員を代表して、心より御祈り申し上げます。

 

駐日フランス大使
ローラン・ピック