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5月25日(土)にアンスティチュ・フランセ東京にて開催される第7回「哲学の夕べ」。哲学の分野でも関心の高まる動物の問題についてアプローチします。

 

© Joseph Callioni (détail)

 

哲学者エリザベート・ド・フォントネは20年前の著書『動物たちの沈黙』において、哲学を動物に関する問題にまで拡大させ、私たちと動物の関係についての新たな考察への道を切り開きました。これまで動物は、言葉を話せる動物、考える動物、社会的な動物、笑う動物、というように私たち人間を定義するものでした。しかし科学の進歩は、人間と動物の差異を縮め、人間をしだいに動物の世界に組み入れるようになったのです。

動物の搾取や大量屠殺が行われ続けている今、動物の問題は政治や環境にも関係するようになり、私たちを取り巻く生き物との関係を考えることが喫緊の課題となっています。長い歴史の中でともに生き、あらゆる意味において私たちの糧となっている動物と、このような産業的な関係を続けてもよいのでしょうか。

これらの問題に、動物の問題とポリティカル・エコロジーを専門とする哲学者コリーヌ・ぺルション、さらに人類の歴史を通して「人間の善き友人」を描いた『犬たち』の著者であるマルク・アリザールがアプローチします。串田純一は、動物の世界についてのハイデガーの概念を問い直し、千葉雅也と串田のテーゼについて議論します。またワークショップや金川晋吾による写真展、音楽と美食をミックスしたジル・スタッサールのパフォーマンスは、別の角度から動物の問題に焦点を当てます。

アンスティチュ・フランセ東京の敷地を散策しながら楽しめる「哲学の夕べ」。講演会や展示、パフォーマンスを通じて、動物の視点から哲学にアプローチしてみましょう!

 

開催概要

第7回「哲学の夕べ」-アニマリティ、動物-

 

日時 2019年5月25日(土) 11:00 ~ 22:00
場所 アンスティチュ・フランセ東京(〒162-8415 東京都新宿区市谷船河原町15)
入場無料
プログラム詳細 アンスティチュ・フランセ東京公式ホームページ