2022年7月、日本とフランスは教育・学生交流分野への取り組みとして、「履修、学位及び単位の相互認証に関する協定」を更新しました。この協定は、両国関係を強化する重要な一歩を表わし、海外での勉強やキャリアを追求したい学生や専門家に向けて新しい機会を切り開くものです。この協定は最初2014年に締結されましたが、その協定がもたらした利点を振り返ることで、今回の協定更新の重要性がより良く理解できるでしょう:

 

最初の協定締結(2014年)

2014年、日仏両国は最初の「履修、学位及び単位の相互認証に関する協定」を、日本の国立大学協会(JANU)、フランス大学長会議(CPU)、フランス技師学校長会議(CDEFI)の間で締結しました。この重要且つ卓越した協定により両国間の大学の学位の相互認証が促進されました。学生・研究者交流の促進を目指して締結されたこの協定により、フランスと日本の学生にとって新しい道が開けました。今や面倒な事務的な手続きを経なくても、相手国の学位の認証が可能になったのです。それにより大学への応募手続きが大幅に簡略化し、両国間の学生交流が飛躍的に伸びることになりました。以来、同協定により下記のようなことが可能になりました:

  • 学生交流の促進:この協定により、日仏両国の学生は相互に留学がしやすくなりました。国際的に門戸が開いたことで、勉強したり、語学能力を磨いたり、貴重な国際経験ができるようになりました。
  • 学術交流の強化:両国の大学・研究機関の持続的パートナーシップの発展につながりました。
  • 就職に有利:学位が相互認証されたことで就職活動がしやすくなりました。

 

2022年の協定更新

2022年、日仏両国政府は学位の相互認証協定を更新することで、教育の交流に力を入れることを再確認しました。第10回日仏科学技術協力合同委員会(The 10th Meeting of the Japan-France Joint Committee on Cooperation in Science and Technology)の開催時に、フランス大学長会議(France Universités)、フランス技師学校長会議(CDEFI)及び日本の国公私立大学団体国際交流担当委員長協議会(JACUIE)の間で協定更新の署名が行われ、日仏両国の交流をこれからも積極的に続けて行く意思が表明されました。また、今回の更新では日本の公立、私立大学が新しく加盟し、加盟団体の範囲が広がりました。これこそは最初の協定が成功したことの証であり、日仏両国の学生・学術交流を続けることの重要性を強調するものです。この協定更新は該当する分野や加盟大学を更に広げて、既存の関係を強化するものですが、新しい共同研究プログラムや学術プロジェクトの促進にもつながるでしょう。

 

日本国とフランス共和国の高等教育機関における履修継続のための履修、学位及び単位の相互認証に関する協定(pdf)