©2020 – Geko Films – ARTE France

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アンスティチュ・フランセ関西は、フランス映画をさらに身近に感じてもらい、様々な企画を通してフランス映画に親しんでもらうために、京都シネマと文化交流協定を締結しています。
京都シネマでは、クラブ・フランス会員証(有効期限内のもの)のご提示により、下記の映画を割引料金にてご覧頂くことができます。
※上映時間や詳細については京都シネマまでお問い合わせください。
www.kyotocinema.jp

 

9/2(金)~9/22(木) 『彼女のいない部屋』
Serre Moi Fort/2021/仏/97分/監督:マチュー・アマルリック/出演:ヴィッキー・クリープス、アリエ・ワルトアルテ
「家出をした女の物語、のようだ」――本国フランスの公開時でも物語の詳細が伏せられた異色の作品で、俳優としても映画監督としても名高いマチュー・アマルリックの最新作『彼女のいない部屋』。ジャンヌ・バリバールが伝説的なシャンソン歌手バルバラを演じる女優ブリジットを演じたマチュー・アマルリック監督作の『バルバラ セーヌの黒いバラ』では現実と虚構の境目をあいまいにし、重層的な語り口を使用することで、人がもち、そして変容しつづける(生きる)記憶というものを解体していく手際があまりにも圧巻だった。今回の最新作『彼女のいない部屋』は、ある意味『バルバラ』と対になっているかのように、ひとりの女性クラリスの現実と幻想が入り交じる記憶をバラバラに配置することで、再構築していく。まるで、記憶には物語が必要だといわんばかりに。けっして“種明かし”が重要な映画ではないが、その再構築の手法によってバラバラのピースがあわさって、ぼんやりと像が結ばれるとき、彼女の狂気のなかに悲しみと喪失、そして柔らかな愛のカタチを発見する。それが、あまりにも魅力的な作品。

*イントロダクション*
フランスの地方都市らしい。彼女は車を走らせている。彼女は家族を捨てて家出をしたのだろうか。本作は、フランス映画界の名優であり、監督としてもトップクラスのマチュー・アマルリックの監督作渾身の最高傑作といえるだろう。人々を驚嘆させる挑戦的なこの作品を支えるのは、アマルリックの『さすらいの女神たち』からすべての監督作で撮影監督を務めるクリストフ・ボーカルヌや編集者フランソワ・ジェディジエなど監督と息の合ったスタッフたち。ミステリアスな映像と音響、まるで感情をモンタージュするかのような映画に酔いしれてほしい。

9/2(金)~9/22(木)『ジャン=ポール・ベルモンド傑作選3』
ラインナップ:『華麗なる大泥棒』『薔薇のスタビスキー』『ベルモンドの怪盗二十面相』『パリ警視J』『勝負(かた)をつけろ』『ラ・スクムーン』『冬の猿』
*料金:1,400円均一(障がい者割引をのぞき、各種割引サービス適応外)*日替わり上映
スティーブ・マックイーンやクリント・イーストウッドと肩を並べたアクション界のレジェンドで、本国フランスではアラン・ドロンをしのぐ人気を誇った俳優ジャン=ポール・ベルモンド。ひょうきんで、真剣なそぶりなんてみせない姿で危険極まりないアクションを軽々とこなしていく。そんな怖いもの知らずの俳優ジャン=ポール・ベルモンドの魅力を網羅する『ジャン=ポール・ベルモンド傑作選3』を開催!これを見ずしてベルモンドは語れない!

9/16(金)~10/6(木)『みんなのヴァカンス』
フランスでは一大イベントの夏のヴァカンス。フランス人にとって夏はヴァカンスであり、ヴァカンスに行けないのであれば、夏は終わらず秋はやってこない。そう思うと、エリック・ロメール監督の『緑の光線』で描かれた、ひとりぼっちのヴァカンスはイヤよとめそめそしながら、それでもエイヤッといろんな避暑地に行ってみるデルフィーヌの気持ちをすこしだけ理解できる。フランスでは、そんなひと夏を描いたヴァカンス映画がいまも多く製作されているが、エリック・ロメールやジャック・ロジエが撮った“ヴァカンス映画”の正統な後継者と言われ、ヴァカンス映画を極める奇特な映画監督ギヨーム・ブラックの最新作を観ることそのものがヴァカンスのようだった。ヴァカンスへの胸のざわめき、旅先での小さな失望と幻滅、身勝手な期待と裏切り、そして思わぬときめき。夜を使いはたしてでも踊って笑いあいたかった温かな記憶がこころをくすぶり、こんな幸福感をまたしても味わいたいと思わせられる。なんてことない会話、さりげないショット、そしてやさしくて、情けなくて、なにより楽しい。さまざまなバックグラウンドをもったでこぼこ三人組の混沌とした夏のちいさな冒険物語は夏のおわりにぴったりの一作!ヴァカンスが終わっても、夏が終わって冬がやってきても、わたしたちはこの多幸感をいっしょう忘れないだろう。映画史にのこる(?)カラオケシーンは必見です。

*あらすじ*
夏の夜。セーヌ川のほとりでフェリックスはアルマに恋をする。翌朝、ヴァカンスに旅立ってしまうアルマともっと仲を深めたいフェリックスは、親友のシェリフと相乗りアプリで知り合ったきまじめなエドゥアールを道連れに、南仏の田舎町ディーへ乗り込むことに。しかし、旅先での男たちの不和、自分勝手な恋愛と嫉妬で恋愛悲喜劇は迷走中…!?

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  • 2022-09-02 - 2022-10-16
  • 00:00
  • 1800円、クラブ・フランス会員1500円(同伴者2名まで)
  • 075-353-4723
  • 京都シネマ
    〒 600-8411
    下京区烏丸通四条下る西側 COCON烏丸3F 京都市