©1991 GAUMONT

ピアラが最も敬愛する画家ヴィンセント・ヴァン・ゴッホを描いた代表的傑作。現代フランス映画の作家たちに多大なる影響を与えた作品であり、公開当時、ジャン=リュック・ゴダール監督はピアラ本人に賛辞を記した手紙を送った。また、オリヴィエ・アサイヤス監督は本作についてこのように発言している。「こちらを怖じ気づかせるほどの偉大な映画です。この作品を見終わった後、この作品に近づけるような作品を人生に一度は撮りたいものだと思うでしょう。映画がここまでの地点に到達することができるのか、と」(「カイエ・デュ・シネマ/ヌーヴェルヴァーグ特別号」収録、1998年11月10日の座談会より抜粋)
描かれているのは、ゴッホの人生最期の2ヶ月間――絵を描き、ワインを飲み、踊り騒ぎ、女たちと寝る、そして誰にも心の奥底を明かさない、孤独な人間の姿である。ゴッホ役は当初ダニエル・オートゥイユが演じる予定だったが舞台出演のため降板し、ジャック・デュトロンが主演を務めることとなり、これによりセザール賞主演男優賞を受賞した。1991年カンヌ国際映画祭正式出品作品

物語:
1890年5月、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホはオーヴェルの村を訪れた。医師ガシェの診察を受けたゴッホは、そこで娘のマルグリットと出会う。美術コレクターでもあるガシェと親しくなった彼は、マルグリットをモデルにした絵を描くために家に通うようになる。
マルグリットはゴッホに恋をした。周りからみても2人の関係はすぐに分かる。
「天才かもしれんが最低だ。倍も年の離れた娘だぞ」
ガシェはわが娘を心配し、苛立ちを隠せない。
ゴッホの絵は全く売れない。批評家に対しては無礼に振る舞ってしまう。もはや自分の絵にも自信を持てない。画商である弟テオとの関係も悪くなる一方だ。
マルグリットは、ゴッホを日々愛するようになっていた。
「愛が欲しい。でも、私を愛していないのね」
彼女は気づいていたのだ。彼の心をとらえるものは、彼自身の絵画だけであることを。

監督・脚本・台詞|モーリス・ピアラ 撮影|エマニュエル・マシュエル、ジル・アンリ カメラ|ジャック・ロワズルー、ダニエル・バロー 録音|ジャン=ピエール・デュレ、フランソワ・グル メイク:ジャッキー・レイナル 衣装|エディット・ヴェスペリーニ、ティエリー・デレットル 美術|フィリップ・パリュ、カティア・ヴィシュコフ 編集|ヤン・デデ、ナタリー・ユベール 彫刻家|ドミニク・パリュ画家|ジルベール・ピニョル、フランソワ・パジェ、フレデリック・パジェ 製作|ダニエル・トスカン・デュ・プランティエ
出演|ゴッホ:ジャック・デュトロン マルグリット:アレクサンドラ・ロンドンテオ:ベルナール・ル・コク ガシェ:ジェラール・セティ ヨー:コリーヌ・ブルドン カティ:エルザ・ジルベルシュタイン アドリーヌ:レズリー・アズライ

1991年|フランス映画|160分|ヴィスタ|*日本劇場初公開


「フランス映画の知られざる巨匠 モーリス・ピアラ」
『ヴァン・ゴッホ』、『愛の記念に』、『ポリス』、『悪魔の陽の下に』
11月2日(金)、シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー!

配給:ザジフィルムズ

 

※上映後に、アントワーヌ・ドゥ・ベック氏×廣瀬純氏によるトークショーあり

アントワーヌ・ドゥ・ベック
ナンテール大学にて映画史を教えている。「カイエ・デュ・シネマ」元編集長。ヌーヴェル・ヴァーグを専門とし、「モーリス・ピアラ事典」(レオ・シェール社、2008年)を編纂。

廣瀬純
1971年生まれ、龍谷大学准教授。パリ第3大学博士課程中退。専門は、 映画論、現代思想。
著書に、『美味しい料理の哲学』(河出書房新社、2005年)、『闘争の最小回路』(人文書院、2006年)、『闘争のアサンブレア』(コレクティボ・シトゥアシオネスとの共著、月曜社、2009年)、『シネキャピタル』(洛北出版、2009年)、『蜂起とともに愛がはじまる』(河出書房新社、2012年)。訳書にパオロ・ヴィルノ『マルチチュードの文法』(月曜社、2004年)、ネグリ『芸術とマルチチュード』(共訳、月曜社、2007年)、ネグリ『未来派左翼』(NHK出版、2008年)、フランコ ・ベラルディ(ビフォ)『NO FUTURE――イタリア・アウトノミア運動史』(共訳、洛北出版、2010年)がある。

 

10
18
  • 2013/10/18
  • 18:00
  • 開場:30分前
  • 一般1200円/学生800円/会員500円
  • アンスティチュ・フランセ東京(03-5206-2500)
  • ※上映当日16h30より、チケット発売。なお、数に限りがございますので、定員に達し次第、締め切らせていただきます。皆様のご理解・ご了承をお願い申し上げます。
  • アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
    〒 162-8415
    東京都 新宿区市谷船河原町 15