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(フランス/2016年/100分/カラー/デジタル/日本語字幕付)
監督:アラン・ギロディ
出演:ダミアン・ボナール、インディア・エール、クリスティアン・ブイエット

 

脚本家のレオはフランス南西部ロゼールへの移動中、道端で不思議な魅力を持つ青年ヨアンに出会う。彼はマルセルという一日中爆音でピンク・フロイドを聞いている老人と暮らしている。いつしか三人の間に不思議な関係が生まれていく。またレオは広大な石炭質高原で狼を探しているとき、羊飼いのマリにも出会う。彼女はふたりの子供と父親と牧場で暮らしている。ふたりは惹かれ合い、数ヵ月後、子供が生まれる。自由奔放に振舞うレオに信頼を持てないマリは家を出て行ってしまう。困惑しながらも、赤ん坊とのふたりきりの生活を好むようになる。しかし脚本が書けないまま、生活が貧窮し、居場所もなくなったレオはふたたび狼たちのいる高原に立っていた。

「『垂直のまま』の企てとは、人間の不可思議な関係性についての感触を拡散してみせることではないだろうか。『そう、愛は創り直されるべきなのだ』(ランボー)。しかしさらに先へ行くべきだ。もっと大きな何かを新たに生み出すべきなのだ、ギロディはそう言っているのではないだろうか。男同士の間、男と女の間、人間と子供の間、人間と動物、そしてもっと広く、人間とプリミティヴなものとの間で。」ジョアキム・ルパスティエ、「カイエ・デュ・シネマ」725号

 

 

※上映後、トークショーあり。
登壇者:アラン・ギロディ、ジャン=フィリップ・テセ、大寺眞輔

 

Alain Guiraudie アラン・ギロディ
1964年フランス中南部、ミディ・ピレネ地方に位置する大自然に囲まれたアヴェロン県のコミューン、ヴィルフランシュ=ド=ルエルグで生まれる。自らの生まれ故郷を舞台に、現代の西部劇、あるいは哲学的寓話とも言えるジャンルの間で、官能的で独創的な作品を発表し続けている。1990年代から短編映画を撮り始め、2001年には2本の中篇『貧者に注ぐ陽光』と『動き出すかつての夢』を発表、後者でジャン・ヴィゴ賞を受賞し、ジャン=リュック・ゴダールからも賛美の言葉を得る。2003年に初の長編『勇者に休息なし』で現実と夢が混在する幻想的な世界での冒険活劇を描き、カンヌ国際映画祭監督週間で上映され、これまでとは異なる作風の新しい世代の監督の誕生と話題になる。政治的ユートピア『その時が来た』(2005年)、中年のゲイと少女のロードムービ『キング・オブ・エスケープ』(2009年)と作品ごとにあらたなジャンル、ストーリーに挑んでいみ、後者は東京国際映画祭で上映される。2013年、カンヌ国際映画祭ある視点部門にて上映されたサスペンス的な要素もある『湖の見知らぬ人』が世界中で傑作と評され、セザール賞でも作品賞、監督賞を含む8部門でノミネート、『カイエ・デュ・シネマ』誌の年間ベストテンでも第1位に選ばれた。2016年、最新作の『垂直のまま』がカンヌ国際映画祭コンペ部門に出品される。前作の成功に甘んじることなく、あらゆるタブーから自由に解き放たれ、危険をおかしながらもゼロから自分の道を探す主人公が映画監督としてのギロディのあらたなる挑戦にもみえ、感動的だ。

 

 

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  • 2017-03-31 - 2017-03-31
  • 18:30
  • 開場:20分前
  • 一般:1200円 学生:800円 会員:500円
  • アンスティチュ・フランセ東京(03-5206-2500)
  • アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
    〒 162-8415
    東京都 新宿区 市谷船河原町15

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