新井卓「2012年1月12日、検問所、川内村」 「Here and There ──明日の島」シリーズより  銀板写真、25.2 x 19.3 cm 東京都写真美術館蔵

 

日仏対談シリーズ「ル・ラボ」vol.34:
災害の「目」のなかで―フクシマと共に創造する

 

ミカエル・フェリエの編著による『Dans l’œil du désastre, créer avec Fukushima(災害の「目」のなかで―フクシマと共に創造する)』(Thierry Marchaisse 社)の刊行を記念し、本書著者・寄稿者のミカエル・フェリエ、クレリア・ゼルニック、新井卓を迎え、大舘奈津子の進行で座談会を行います。震災から10年を迎える日本芸術の現在を検証しながら、この未曾有の出来事が日本芸術に与えた影響やインスピレーションについて考えます。

 

配信:3月13日(土)
11時(日本語通訳付きバージョン)/19時(フランス語通訳付きバージョン)
約90分

料金:1,000円

 

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登壇者:

© Michaël Ferrier

ミカエル・フェリエ

作家、中央大学教授。研究グループ「Figures de l’Étranger」チーフ。芸術および文芸評論をはじめ、数多くのエッセイ、小説を執筆している。著書に『Tokyo, petits portraits de l’aube』(2004年、アジア文学賞)、『Sympathie pour le Fantôme』(2010年、ポルト・ドレ賞)、『Mémoires d’outre-mer』(2015年、フランツ・ヘッセル賞)、『François, portrait d’un absent』(2018年、十二月賞)などがある(いずれもガリマール社刊)。手記『Depuis Fukushima, récit d’un désastre(フクシマ・ノート―忘れない、災禍の物語)』(2012年、ガリマール社刊/邦訳・新評論、エドゥアール・グリッサン賞)以降、「Fukushima ou la traversée du temps」(2015年、Esprit 405号)、「De la catastrophe considérée comme un des Beaux-Arts」(2015年、Communications 96号)、『Penser avec Fukushima』(2016年、クリスチャン・ドゥメとの共著、Editions Nouvelles Cécile Defaut社刊)を発表。東日本大震災の複合災害と、その文化的、政治的、同時に芸術的な影響について考察し続けている。WebサイトTokyo Time Table 主宰。

 

 

 

© DR

新井卓(あらい たかし)

1978年神奈川県川崎市生まれ。現在、川崎市、岩手県遠野市を拠点に活動する。
写真の原点を探るうち最初期の写真術・ダゲレオタイプ(銀板写真)を知り、試行錯誤ののち同技法を習得。対象に出会ったときの感覚を、時間と空間を超えて、見るものに生々しく伝えることのできる<小さなモニュメント>として、自身のメディアとしてきた。核の歴史に興味を持ち始めた2010年ごろから、第五福竜丸の船体や元船員に出会い、その後、福島、長崎、広島、と撮るべき対象に自然に巡りあってきた。代表的なシリーズに、福島第一原発事故後の相双地域をドキュメントした「Here and There – 明日の島」、アトミック・エイジの記憶と記念物を巡る「百の太陽に灼かれて/EXPOSED IN A HUNDRED SUNS」、若者のインタビューとポートレイト・シリーズ「明日の歴史」のほか、なるべく毎日撮影をつづける「毎日のダゲレオタイプ・プロジェクト/Daily Daguerreotype Project」などがある。
近年は映画制作、執筆、講演のほか多岐にわたる活動を展開。2014年に英国ソースコード・プライズ(現 The Solas Prize)、2016年には第41回木村伊兵衛写真賞、日本写真協会賞新人賞、神奈川文化賞未来賞を続けて受賞。2018年、映像詩『オシラ鏡』で第72回サレルノ国際映画祭短編映画部門最高賞。スミソニアン博物館、ボストン美術館、サンフランシスコ近代美術館、東京国立近代美術館、東京都写真美術館、ギメ美術館ほか多数の美術館に作品が収蔵されている。単著に『MONUMENTS』(PGI、2015)など。2017年から2019年まで、国立民族学博物館館外研究員(放射線影響をめぐる「当事者性」に関する学際的研究)、2019年より遠野文化研究センター研究員。
https://takashiarai.com/

 

 

© Clélia Zernik

クレリア・ゼルニック

2011年よりパリ国立高等美術学校教授(芸術哲学)。心理学や現象学の観点を取り入れながら、芸術と科学の関係を研究してきた。現在の研究対象は現代日本の美学および映画。フランス国立科学研究センター(CNRS)、日本学術振興会、さらに国際交流基金の研究奨学金を得て、日本の若手アーティストたちと、震災に対する彼らのアプローチを調査している。日本への関心から、東京芸術大学と連携協定を締結。またアジアのアーティストや理論家によるグランド・ツアーをテーマとした、高等教育セミナー(アントワーヌ・ド・ベックとの共催。PSL大学、高等師範学校、フランス国立映画学校およびパリ国立高等美術学校の学生が受講できる)も行っている。PSL大学の美学の教授資格所有。

 

 

 

photo : Naoaki Yamamoto

大舘奈津子(おおだて なつこ)

⼀⾊事務所にて、荒⽊経惟、森村泰昌、笠原恵実⼦、やなぎみわ、藤井光のマネジメントに携わる。2010 年よりウェブマガジン「ART iT」の編集を兼任。『ヨコハマトリエンナーレ 2014』ではキュレイトリアル・アソシエイツを務めた。これまで担当したプロジェクトとして『やなぎみわ:Windswept Women-The old Girls’ Troupe』(ヴェネツィアビエンナーレ⽇本館、2008 年)、『Yasumasa Morimura:Theater of Self』(ウォーホール美術館、ピッツバーグ、2013 年)『荒⽊経惟 往⽣写集』(豊⽥市美術館、新潟市美術館、資⽣堂ギャラリー他、2014 年)など。またRefreedom_AichiやArt for All等、アーティストたちの現場に運営や制作として参加。NPO法人芸術公社理事。

 

 

 

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  • 2021-03-13 - 2021-03-13
  • 03-5206-2550(アンスティチュ・フランセ東京)