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日曜の午後のひととき、作家マルグリット・デュラスの世界に触れ、その言葉について語り合ってみませんか?

 

1914年、フランス領インドシナに生まれた少女、マルグリット・ドナデューは、18歳で両親の祖国フランスへと渡り、やがて作家マルグリット・デュラスとして 『太平洋の防波堤』、『モデラート・カンタービレ』、『ロル・V・シュタインの歓喜』、『インディア・ソング』、『愛人(ラマン)』など多くの作品を残します。

20世紀を駆け抜けたデュラス。めまぐるしい勢いで進化するテクノロジーと情報の時代において、「言葉」と「イメージ」の関係をつねに問い続けるとともに、テレビやラジオといった新たなメディアを通して作り上げられてゆく「作家デュラス」という自らの「イメージ」に対してさえも、主体として、対象として、真っ向から向かい合っていきました。

 

「テクストは、まるで何世紀も前からそこに書かれていたかのように、不変なまま横たわっている。古文書のように、書物の中にすっかりしまい込まれているの。それを引っぱり出し、別のところへ連れ出すことができるのは≪声≫だけなのよ。」 (マルグリット・デュラス、1981年8月)

デュラスの言葉も、ひとつの声によって息を吹き込まれます。

ミュージシャンであるベアトリクス・ファイフが、デュラスのテクストの抜粋をフランス語で読み上げます。今回選んだのは、新聞記事や雑誌のコラム、随筆やエッセイなどを集めた著書2冊、『Outside (アウトサイド)』、そして『La Vie matérielle (愛と死、そして生活)』。「作家デュラス」とは別の、ジャーナリストとしての顔、自らの強さと弱さの間で揺れ動くごく普通の女性としてのデュラスの顔が浮かび上がってきます。

 

 

ベアトリクス・ファイフ
ミュージシャン、フランス語教師。演劇の技法を用いた言語習得を専門とする。
2010年より東京に在住。ミュージシャンとしてコンテンポラリー・ジャズ・デュオ「bix&marki」のヴォーカル・作詞を担当し、活動する一方、教師としてアンスティチュ・フランセ東京にて即興劇とロール・プレイによるフランス語習得の授業を担当。また、画家としてペインティング作品の制作・展示も行っている。
06
15
  • 2014-06-15 - 2014-06-15
  • 16:30 - 18:00
  • 予約不要
  • 入場無料
  • お問合せ:アンスティチュ・フランセ東京メディアテーク(03-5206-2560)
  • アンスティチュ・フランセ東京 メディアテーク
    〒 162-8415
    15 新宿区市谷船河原町 東京都