読書の秋 2012

今秋第5回を迎えるフランス語圏文学フェスティバル「読書の秋2012」の中心となるのは、バンド・デシネ（BD :フランスやベルギーの漫画）です。この「第9の芸術」と呼ばれるバンド・デシネの巨匠たちとともに、高名な作家や他分野の専門家も数多く迎えます。講演会、討論会、舞台、ワークショップなど、様々な催しが日本各地のフランス文化機関網の施設をはじめ、大学、書店、イベント会場などで開催されます。是非ご参加ください。

作家・アーティスト・専門家による多彩なイベントをご用意しています。

・フランス人写真家、ベルトラン・ムニエによる『ハブ・サイド・ダウン』はアジアの四大メガロポリスを想像上の第五の都市として描き出した写真展です。

・2008年アングーレム国際漫画フェスティバルで受賞した脚本家でありイラストレーターのダヴィッド・プリュドムとバンド・デシネ翻訳家 / 研究家、原正人の対談です。

・BD作家フランソワ・スクイテンとブノワ・ぺータースのファンタジック・ストーリー、『闇の国々』のイラスト展が催されます。

・クレオール文学運動の旗手パトリック・シャモワゾー(1992年ゴンクール賞受賞)がノーベル文学賞作家大江健三郎、詩人吉増剛造、それぞれと対談します。

・『闇の国々』シリ－ズのフランス人作家、ブノワ・ペータースとベルギー人イラストレーター、フランソワ・スクイテンの黄金デュオと、『Monster』、そして『20世紀少年』の著者、浦沢 直樹のトーク・セッションです。

・『ムチャチョ』の著者エマニュエル・ルパ－ジュと、アングーレム国際漫画祭で注目を浴びた若手作家バスチアン・ヴィヴェスが、不朽の名作『アキラ』の作者大友克洋とBDを語り合います。

・ユートピア的都市を巡って、コンセプチュアル・アーキテクチャーの創始者である日本人建築家伊東豊雄、元クリエイティブシティ・ヨコハマ　プロジェクトマネージャー仲原正治、そして『闇の国々』の作者、フランソワ・スクイテンとブノワ・ぺータースが討論します

・『プチ・マリク』のフランス人作家マブルック・ラシュディとフランスの郊外・都市社会問題と若者の「エクリチュ―ル」を研究する森千香子による対談です。

・書物のデジタル化についての討論会が開催されます。参加者はフランス国立図書館館長ブルノー・ラシーヌ、国立国会図書館館長大滝則忠、国立国会図書館電子情報部長中山正樹、専修大学教授植村八潮、日仏会館フランス事務所所長クリストフ・マルケです。

・マンガ家、谷口ジローの有名な同名作品が原作の映画『遥かな町へ』を上映します。

・小説『Nagasaki』で2010年アカデミー・フランセーズ小説大賞を受賞したエリック・ファイと、日本のニューエイジ作家を代表する平野啓一郎が対談します。

・自分で見た東京をユーモアたっぷりに描いたイラスト集『東京散歩』(2009年仏語版刊行、2012年12月初めに現在飛鳥新社より邦訳刊行予定）が大好評のフロラン・シャヴエと、パリを描くマンガ家じゃんぽ~る西こと西村拓が対談します。

・今年3月に亡くなったBD（バンド・デシネ）界の巨匠、メビウスのアニメーション『アルザック・ラプソディ』が特別上映されます。会場では日本人アニメーション監督りんたろうが登壇し、メビウスの作品世界について語ります。

・子どもたち（そして大人たち）のための演劇作品、『ちいさなブリ・ミロの大きな冒険』はファブリス・メルキオによる、ある太っちょの少年が成長していく姿を描いた物語です。

読書の秋 2012